クズマフィアはクソガキ6人から愛を知る。

Mafia . 11 ページ14

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side カラ松




オジサンの過去を知った。
そして、彼奴の過去も知った。
素晴らしいな！！素敵だな！！なんて言えるようなものではなかった。
とても悲しい過去。

オジサンの過去も悲しいものだったが、彼奴の過去は…もっと悲しかった。




悪いことをして怒られた。だから、頭を叩かれた。頬を叩かれた。というなら、まだ分かる。
悪いことをしたお前が悪いな。ってなるから。


しかし、大好きだから。愛しているから。腹を殴る。蹴り飛ばす。

…全く意味が分からない。

理解できなかった。理解しようとも思わなかったが。



隣で泣いているトド松の頭をそっと撫でる。
彼奴の過去を聞いている途中からずっと泣いていた。
確かに泣きたくもなる。


話が終わり、トド松の啜り泣く声だけになる。誰も言葉を発さない。
いや、発せないのだろう。

みんな、今にも泣きそうな顔をしている。
多分俺も泣きそうな顔をしている。

すると、バンッと大きな音がした。
部屋のドアが開いた音。



『話終わった？終わったんなら帰るけど』


そこには彼奴がいた。



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突然だが、ガキの頃の話をしようか。









母さんとクソ親父は、恋人という訳ではなかった。

ただお互いの都合の良い日に会って、やることやって、別れる。それの繰り返し。


つまり、身体だけの関係。





そんなある日の夜遅くに、クソ親父に電話があった。
母さんから、電話で泣きながら言われたんだって。

" 子供が出来ちゃった。どうしよう " って。



クソ親父も驚いたらしいけど、とりあえず責任は取るって言って結婚したんだと。




まあ、所謂出来ちゃった婚ってやつ。


普通なら、付き合ってから、結婚しよう。とか、子供が欲しい。とかそんな話が出るのだろうが、母さんとクソ親父は、ただの身体だけの関係しかなかった。



クソみたいな関係。
大好きな母さんの若い頃はクソみたいな人間だった。


母さんは若い頃、そのへんの男とすぐ寝るような奴だった。

クソ親父も、そのへんの女とすぐ寝るような奴だった。









そんなクソ人間共から生まれたのが、俺だった。

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