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過去 ページ43

西條屋敷

『はぁ...』

時透「...」

疲れて縁側に座り、時透がその様子を無言で見つめてきた。

『何?もしかして本気であんな事言ってるとでも思ったの?』

時透「うん。あの感じだと、誰だって普通に本心かと思うよ。」

いやいや、そこは普通に演技だと思うだろ。

全く、可愛くない奴。

『で...早速なんだけど、楓さん?とはどんな関係なの?』

唯愛「え...ッ」

唯愛は剥がされた親指を真衣に手当てしてもらい、離れた所に座っていた。

さっきと態度の違う私に急に話し掛けられ、焦っていた。

真衣「ねぇ、ゆっくりで良いから話してごらんよ。」

冨岡「何かあったのか?」

唯愛は、二人の優しさに安心したのかやっと口を開いてくれた。

唯愛「実は...命令されたから刺したの。」

時透「楓に...命令された?」

唯愛「うん...私、踏み台に利用されたって言うか、何と言うか...」

踏み台?

時透「君さぁ、ハッキリ言いなよ。子供じゃ無いんだからさぁ?」

モゴモゴ喋っている唯愛に苛立ったのか、時透は覚めるように言った。

『時透...』

時透の袖を引っ張り、止めるように言った。

すると案外、時透はすんなり止めてくれた。

でも目では「爪を剥がした人間が何言ってんの?」って言う目。

人の顔は口よりも“モノ”を言う、とよく言った。

まさに今だ。

唯愛「私...」

『ん?』

唯愛「私ね、昔__


唯愛side

昔、幸せだったんだ。

でも今は違うの。

十歳だった...家族一緒だった、あの頃に戻りたい。


父「唯愛ー!あまり遠くに行くなよぉ!!」


唯愛「うん!分かってるよ!」

私は、漁師の娘だった。

家が海の近くで、毎年夏になると一人で良く泳いで遊んでいた。

母「こら唯愛!また一人で海へ行ったの!?」

唯愛「別にいいじゃん...それに、一人で家に居たって退屈なんだもん。」

母「もう...あなたも何とか言ってやって下さいよ...」

父「良いじゃないか少しくらい?それじゃあ唯愛が可哀想じゃないか。」

母「もう!いっつも唯愛に甘いんだから!!」

この、ごく普通な毎日が楽しかった。

あの日までは...



母「いやぁぁぁぁ...!!」

祖父・祖母「...」

唯愛「お父さん...!私とお母さんを置いていかないでよぉ!!」


父さんは死んだ。

漁の途中で天気が荒れ、○になり、船は沈没した。

父の思いを受け継いで→←拷問



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ラムネ - ヨッシー2号さん» 頑張って今日は後編まで出しますw (2020年3月2日 14時) (レス) id: 1a10dbe1cb (このIDを非表示/違反報告)
ヨッシー2号 - 続きッ!続きをッ!くださいッ! (2020年3月2日 13時) (レス) id: 068bdbacd4 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - らい太郎さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年2月29日 13時) (レス) id: 1a10dbe1cb (このIDを非表示/違反報告)
らい太郎(プロフ) - 真衣ちゃァァん!私真衣ちゃんみたいなキャラ?悪女からいい子に、見たいなキャラが好きで、ほんと!ありがとうございます!←最新頑張ってください! (2020年2月28日 23時) (レス) id: 61d99012e6 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - マドレーヌさん» すみません、悪女の苗字を変更しました! (2020年2月27日 22時) (レス) id: 1a10dbe1cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラムネ | 作成日時:2020年1月5日 23時

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