もし他人だったらこの一線は越えられたのだろうか (ページ2)

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ガチャ

「う〜寒〜」

マスクを着けて片手に大きいバックを持っているロングコートの長身

『お疲れ様、寒かったでしょ、ほらこれで温まりなんせ』

ワイシャツの下に貼ってあったホッカイロ取って稜雅に投げた

「うわっ！ちょ、貼るホッカイロかよ笑
てかもう飲んでんの？ほどほどにしなよ、酒癖悪いんだから」

『あほ、まだ1本目だし開けたばっかよ』

稜雅ははいはいと言いながらAの隣に座る

こういう他愛もない会話が1番落ち着く。

稜雅は私にとって好きな人

だけどそれは許されない

今となっては芸能人だし…

そして

私の母の妹の息子

つまり私にとって稜雅は2個下の従兄弟

だから……

「この前のデートどうだったの？」

『ん〜普通かな』

「普通って…なんかもっとあるでしょキュンキュンした！とか楽しかった！とか」

『まぁご飯は美味しかったよ、イタリアンで』

一切テレビから視線を外さずスルメイカを頬張る

「ご飯かよ…笑相変わらず可愛くねぇな
彼氏さん可哀想〜」

『あんたにはかんけーないでしょ〜』

そう、私には年上の彼氏がいる。

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