三十八話 ページ43
★補足説明
今からの話は、海軍本部で面接中の夢主の回想です。
つまり、原作開始より約２２年前
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―約１０年前・オハラ―
私は、ロジャー船長亡き後、世界の海を気ままに彷徨っていた。
今日この日、オハラに訪れたのも少しの興味と奇跡的な偶然がもたらした結果。
島に鳴り響く砲撃の音。
恐怖に叫び、逃げ惑う人々の姿。
海軍の正義はこんなにも地獄を生み出すことができるのか、と戦慄する。
【バスターコール】
噂には聞いていたが、酷いものだ。
そう思ったが、何をする気もなかった。
冷たいかもしれないが、私には縁もゆかりもない始めて来た島だから。
だからこの時、テレパシーで様子を探ろうなんて考えたのはただの気分で、それが私の逆鱗に触れるなんて、思いしなかった。
「そのガキを殺せーッ！」
..................は？
今、なんつった？
瞬間的に怒りが爆発したのだけ覚えている。
気が付けば軍艦を１隻沈めていて、他の艦は皆、引き上げているところだった。
顔を触って初めて、自分が面を付けていたことに気付き、絶句した。
──“私”はもう、船長と共に死んだと思っていたのに...
スッと冷たくなった頭でぼんやり考えながら辺りを見渡すと、泣いている子供が１人。
その近くで巨人族の男と海軍中将が戦っていた。
「あららら...
“バスターコール”が元海兵によって阻止されたんじゃあ、恰好つかんじゃないの」
「クザン...！！おめェはこの攻撃に誇りが持てるのか！！？
おかしいでよ......！！！おめェも知っとるハズだで！！！
これは“見せしめ”だ......！！！その為にオハラを消すんだで！！！」
「それが今後の世界の為なら仕方ない。現に学者たちは法を破ってんじゃない...！！」
「正義なんてのは立場によって形を変える。
──だからお前の“正義”も責めやしない。
──ただおれ達の邪魔をするなら放ってはおけねェ............！！！」
私は２人の話を気配を消しながら聞いていた。
２人とも、心の向きは真っ直ぐで、手出しするのは無粋だと思ったから。
真っ直ぐ向き合い対立する２人の間に、水を差す者がいるとは思いもしなかった。
─────────────────────
しばらく過去回続きます。
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佐倉桜(プロフ) - えとーさん» ありがとうございます！！雰囲気を好きでいて下さるのなら、こらからも拘っていきます！ (2021年10月24日 15時) (
レス) id: c76bb7a1ea (このIDを非表示/違反報告)
えとー - 面白い！なんか、うまく言えないけど雰囲気がめっちゃ好きです！！ (2021年10月24日 15時) (レス) id: e63c5fa317 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐倉桜 | 作成日時：2021年9月19日 0時
