１１話 ページ11
契約を結んで、最初の方はそこまで大事には捉えてなかった。
ただ、
私が命令を聞いてればそれで万事解決だ。
そんな風に思っていた。
様子がおかしいと感じたのは２年が経った頃。
私は再びマリージョアに呼び出された。
呼び出した相手はイム様ではなく天竜人一行サマ。
なぜか必死に自分の家、または息子のことを売り込まれた。
一体どういうことなのか、不思議に思った私はテレパシーで頭の中をのぞいた。
のぞいてしまった。
＜これが彼の人...、こいつに気に入られれば絶対的権力が我が物に...！＞
大体こんな感じ。
これは予想だけど、大方、五老星の爺さんらと居るところを見られたのだろう。
あの人ら、私がイム様と対談したその日からコロッと態度変えてきたからね？
私に跪いてきたからね？？
天竜人の上の方にいる君らがそんなことしたらそらこうなるよ！？？
叫びました。心の中で。
その時は「興味がないので、すみません。」の一言で済ませたけど。
それ以来マリージョアでは天竜人共に出くわさないよう、常にテレパシーで回りを警戒する羽目になった。
クソめんどくせぇ....
イム様にも直接言った←
「我慢なさい」の一言で一蹴されたけど。
だから、たぶん私はこの機会を望んでいた。
エース君の言葉に便乗したんだ。
「エース君とルフィー君の船に乗るために契約を破る。」
こういう名目が、ずっと欲しかった。
――こんなズルい大人に、なりたくなかったんだけどな....
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作者名：佐倉桜 | 作成日時：2021年11月26日 18時
