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その125:何の前触れもなく消えるのはやめてください ページ33

「俺、やっぱり探してくる!!」

「うわっ!?」



ほたるがドアノブを回すよりも先に、自動ドアの如く勝手に開いた扉。間も無くしてそこから飛び出してきたのは、何やら緊迫した雰囲気を醸し出す稲森だった。


稲森はほたるの顔を見る間も無く廊下を駆け走って行く。ただ事ではなさそうな彼の様子に、ほたるは一人首を傾げた。

そうしてその場でしばらく硬直した後、気を取り直して食堂の中に入ろうとようやく一歩足を踏み出す。けれど、そんなほたるの意を決しての行動も、次なる食堂からの退室者によって敢え無く阻止されてしまうことに。




「失礼しまー……って、うわっ!? 灰崎くん!?」

「そんなとこで突っ立ってんじゃねえよ、危ねえだろが!」

「ご、ごめん……じゃなくて!」



稲森と同じくただ事ではなさそうな表情で食堂から飛び出してきた灰崎の腕を、ほたるは咄嗟にがしりと掴んだ。「そんなに慌ててどうしたの」と尋ねれば、灰崎は焦燥感に駆られながらも「一星がどこにもいねえんだとよ」と素直に答える。

想定外の返答に、ほたるは思わず目を丸くした。一星がどこにもいない──ということは、もしかしなくても彼らは今、そんな一星を探しに行こうとしているのだろうか。



「探しに行くの?」

「このまま姿を消されちゃ、後味(わり)いからな」

「そ、そっか。引き留めてごめんね。……いや、やっぱり私も着いてくよ!」



ほたるがぱっと手を離してそう言うと、灰崎は「好きにしろ」とだけ言って稲森と同じ方向へと走って行ってしまった。

たしか、あちらの方向にあるのは宿舎の出入口だけだったはず。ほたるはそれだけ確認すると、稲森と灰崎の背中を追うようにして惜しみなく廊下を駆け出した。

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coopee - 初めてコメントさせていただきます!久々にイナイレの占ツクをあさっていたら、まさかこんなにも素敵な作品に出会えるとは思ってもいませんでした。主さんのペースで、完結まで頑張ってください! (2021年2月18日 17時) (レス) id: 2eec394d2f (このIDを非表示/違反報告)
鮭の神様(元 レオ)(プロフ) - わぁぁぁぁ!!!続きが更新されてる…!!!楽しみにしてました!!!更新ありがとうございます!!!変な時間に申し訳ございません。これからも無理せず頑張ってください! (2021年1月25日 2時) (レス) id: 86c31a4b24 (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - 奏さん» 大変長らくお待たせしました…!!変なところで切ってしまってごめんなさい;超マイペースではありますが、これからも完結目指してなんとか頑張っていこうと思います…!コメントありがとうございました! (2021年1月24日 22時) (レス) id: 2935309ddd (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - 華兎くんさん» ご心配をおかけしました…!長い間お待たせしてしまい申し訳ないです。これからも楽しんでいただけるよう頑張ります、コメントありがとうございました! (2021年1月24日 22時) (レス) id: 2935309ddd (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - ゆめのわたしさん» コメントありがとうございます。大変長らくお待たせいたしました…!完結までお届けできるよう、これからも頑張っていきます…!! (2021年1月24日 22時) (レス) id: 2935309ddd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こめこ | 作成日時:2020年5月1日 21時

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