その９３：頭痛は吐き気と腹痛の次に辛いという私見 ページ1
☆
ピピピピ、というアラームの聞き慣れた電子音で目が覚める。ほたるは重たい瞼は伏せたまま腕だけを動かして、やっとの思いで音の発生源である携帯に手を伸ばした。
「(……あたま、いたい)」
心地の良い
たしか、ウズベキスタン戦翌日である今日は、韓国戦のときと同じく一日じゅうオフの休養日だったはず。ほたるにとってはウズベキスタン戦までの日々も殆どがオフみたいなものだったが、それを差し置いて考えても、有難い話であることに変わりはない。
「(今日は恒例の休養日だったっけ。正直、もうオフとかそういうの要らないから、早く練習でもなんでもやるべきことを課してほしい……退屈な毎日にも程がある……)」
……前言撤回。流石のほたるも、やることのない日々には飽き飽きとしてきているようだ。
思えば、ほたるは「好きに過ごせ」と趙から指示を受けた当初こそ「この違和感の正体を暴くぞ！」と意気込んでいたものの、なかなか一星は姿を現さないわ、やることはないわで、結局彼女の嫌いなものの一つである"退屈な時間"を過ごすことを余儀なくされていたわけだ。そう感じてしまうのも、当然と言えば当然なのかもしれない。
「(……しょうがない、起きるか。頭痛すぎて、これ以上眠れそうもないし)」
ほたるは「よし」と小さく呟くと、渋々重たい身体を起こして、朝の身支度をしようと自室を後にしたのだった。
☆
「おはよう、ほたる」
「おはよう、氷浦くん！ もしかして、氷浦くんもこれから食堂に？」
「ああ、ほたるもか。よければ、食堂まで一緒に行かないか？」
「もちろん！ 私でよければ、ぜひ」
一通り身支度を終えた後、ほたるが通路でばったり鉢合わせたのは、選手用のジャージに身を包んだ氷浦だった。
二人は和気藹々と雑談に花を咲かせながら、食堂へと足を進めていく。中でも、無敵ヶ原富士丸の正体についての議論が予想以上に白熱したようで、二人は食堂に到着した後も、しばらく例の議論に没頭している様子だった。
「(アイツら、あんなに仲良かったっけ？)」
「(いや、いくらなんでも白熱しすぎだろ！！)」
なんだか久方ぶりの、穏やかな朝である。
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coopee - 初めてコメントさせていただきます！久々にイナイレの占ツクをあさっていたら、まさかこんなにも素敵な作品に出会えるとは思ってもいませんでした。主さんのペースで、完結まで頑張ってください！ (2021年2月18日 17時) (
レス) id: 2eec394d2f (このIDを非表示/違反報告)
鮭の神様(元 レオ)(プロフ) - わぁぁぁぁ！！！続きが更新されてる…！！！楽しみにしてました！！！更新ありがとうございます！！！変な時間に申し訳ございません。これからも無理せず頑張ってください！ (2021年1月25日 2時) (レス) id: 86c31a4b24 (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - 奏さん» 大変長らくお待たせしました…！！変なところで切ってしまってごめんなさい；超マイペースではありますが、これからも完結目指してなんとか頑張っていこうと思います…！コメントありがとうございました！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 2935309ddd (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - 華兎くんさん» ご心配をおかけしました…！長い間お待たせしてしまい申し訳ないです。これからも楽しんでいただけるよう頑張ります、コメントありがとうございました！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 2935309ddd (このIDを非表示/違反報告)
こめこ(プロフ) - ゆめのわたしさん» コメントありがとうございます。大変長らくお待たせいたしました…！完結までお届けできるよう、これからも頑張っていきます…！！ (2021年1月24日 22時) (レス) id: 2935309ddd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こめこ | 作成日時：2020年5月1日 21時
