表のおしごと ページ38
ウチらの本業“始末屋”
せやけどこのご時勢、それだけでは食べていくん難しいし、
何よりずっと裏の世界に居るっていうのは、
めっちゃ生きにくいっていう事は身をもって知っている。
そこでウチらの副業“ザ・エイト”
酒と食事と音楽を提供する、いわゆるバーっちゅうやつ？
まあ、こんな商売やからちょいちょいガラの悪いお客さんも居るけど
スタッフ全員腕利きやから、雰囲気は悪ないし、
それなりに流行ってる店…やと思う。
「Aって料理できるん？」
『……普通…？』
店で働くに当たって、料理担当はジャッキーとジョニーなんやけど、
混み出す時間になるとやっぱり手が足りなくなってくるらしい。
「まあいっぺん何か簡単なん作ってみて」って言われて
冷蔵庫の中の物を漁ってささっと作り始める。
『できた。』
「……………。」
「…こ、これは…独創的、やね…ﾊﾊｯ…」
「「「……(想像以上に酷い…)」」」
ガムの乾いた笑いだけが静かに響き渡る。
料理なんて必要最低限、「空腹を満たせればいい」っていう目的でしか作った事ないし…
でも皆の何とも言えん表情に、申し訳なくなる。
「使ってる材料も、手際も良かったんやけどな…？」
「何であれ使ってこんな見た目に…？」
「ある意味才能や。」
『…自分で食べる…。』
「「「アカン！！」」」
「俺、Aのためなら死ねるからな！！」
「おっ、俺かて全然いけるし！怖ないし！」
「ちょっと待って！腹痛の薬持ってくる！」
なんて、我先にと箸を手に、料理に手を付け、
覚悟を決めた顔つきで口に放り込んだ。
よりによって口いっぱいに頬張ったエースに駆け寄る。
いや、皆も一口食べて固まってもうた…。
やっぱ美味しなかったんや…どないしょ…！
「うっ…」
『いや、無理せんとペッして！？お腹壊したらどうすんの！』
「「「…うま………！？」」」
『へ？』
料理とウチの顔を“何で！？”って顔で見比べながらモグモグと食べ進める。
「何なんこれ…めっちゃ美味いんやけど…」
「見た目は無茶苦茶やけど、味は抜群に美味い…」
「ある意味才能や…！」
あっという間に皿の上の料理は空になってて、
激しい攻防戦の結果、最後の一口を食べたジョニーにブーイングが飛んだ。
「…これは、イケル…イケルで！！！」
ジャッキーの目が八重歯以上に光った。
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おこめ(プロフ) - 名無し39097号さん» コメントありがとう御座います。先日の大阪の地震と仕事の多忙さWパンチで中々書けなく、申し訳なく思ってます…。ゆっくりですが更新していきますので、気長にお待ち頂けると嬉しいです！ (2018年6月25日 21時) (
レス) id: 9bbb71cfd8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し39097号(プロフ) - 更新楽しみしてます。 (2018年6月25日 8時) (レス) id: 57b555248c (このIDを非表示/違反報告)
おこめ(プロフ) - まぶたさん» まぶたさん、コメントありがとう御座います！一応いくつか書きたいお話はあるので、まとまりそうならまた書かせて頂きますね！＾＾ (2017年9月27日 22時) (レス) id: 9bbb71cfd8 (このIDを非表示/違反報告)
まぶた(プロフ) - 更新楽しみにしてます＼(^^)／頑張ってください！ (2017年9月26日 23時) (レス) id: 2f670dd364 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おこめ | 作成日時：2017年4月30日 22時
