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…瞬間移動かな?? ああいるよ、後ろにいるよ、あの人が。
私は意を決してゆっくりと後ろを振り向いた。
嫌な想像通り、そこには能面が立っていた。
心なしか、眉に皺が寄ってるようにも見える。
「すみません、キルア君のお兄さんでしょうか。」
「そうだけど。」
ここはどう、返答すべきか。
頭がグルグルする。
ここで間違えれば彼の性格上一巻の終わりだ。
冷や汗が滲む。
「私は、キルア君のファンです。見つけたら話すようになって、少し仲良くなりました。」
「ふーん。」
聞いたくせに、まるで興味ないような感じ、イルミらしい、私のことは邪魔な虫位にしか思ってないのだろう。
「ねえ、会うとか約束したけどさ、会わないでくれる?邪魔なんだよね。」
ここですぐに、わかりました、なんて言いたくない。
穏便に終わらし、尚且つ、キルアを悲しませない回答は……。
「私は、一ファンです、少し運が良かっただけの。彼が会いにでも来てくれる事が無い限り会いません。行くなんて烏滸がましいと思っているので…だから"私は"会いに行くつもりはありません。」
これなら、どうだ!イルミのことだ、キルアはこんな野郎歯牙にも掛けんと思ってるだろう。
その上、私から会いに行くつもりはなし。
だから、キルアは一生私に会うことは無いと結論付ける筈。
どうだ、いけるか?見逃してくれ!
「まあ、それならいいよ。」
っしゃぁぁ!!賭けに勝ったぞ!!これで穏便にいった、マジか、成功するなんて。
私はそんなに頭が良くない、でもイルミを納得させることが出来た。
それは私が彼の性格を知っているから。
"知っていること"、それはとても強いのだ。
イルミは一言も言わず私に背を向けて帰って行った。
これで良かったのだろう。
もうキルアとの接点はイルミに言った通り一つも無い。
携帯なんて物を私は持ってないし、彼がいるのはパドキアのククルーマウンテンの頂上に立つゾルディック家である。
私に会いに来ることなど出来ないだろう、あの家の一員だから。
でも私は知っている、遅くても287期のハンター試験出合うことが出来ると。
また、その日を夢見て、私は悲しさで少し涙目になって部屋に戻った。
今日、私はこの世界でまた一人になってしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一章ことキルア編終了です。
ここからは2章ことヒソカ編です。
一章と違い、一気に展開が変わってきます。
どうぞ、お楽しみください。
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†NANA†(プロフ) - ページ2で、「HUNTER×HUNTER」が「HHUNTER×HUNTER」になっています。 (2021年3月15日 11時) (
レス) id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
ミネルバ(プロフ) - ゆーめーさん» 有難う御座います! まあまあ長めの小説なので、先を読もうと思いますと言われると、とても嬉しいです!! 楽しんで読んでください!!! (2020年11月29日 0時) (レス) id: b85da6c807 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーめー(プロフ) - とても面白かったです！続編も今から読ませていただきます！ (2020年11月28日 10時) (レス) id: dfce067a28 (このIDを非表示/違反報告)
ミネルバ(プロフ) - ヘマトフィリィアさん» コメント有り難う御座います。個人的にも、能面黒髪キューティクルは語感が良くて気に入ってます。今後も、彼はちょくちょく出てくるので、楽しみにしていてください!! (2020年11月14日 0時) (レス) id: b85da6c807 (このIDを非表示/違反報告)
ヘマトフィリィア - 【速報 能面黒髪キューティクルがイケメン】 (2020年9月20日 12時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミネルバ | 作成日時：2019年7月30日 23時
