君は知らない 1【H×H】

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「なあ、最後だし、明日の朝9時位にフロントで会おうぜ。家族が迎えに来るんだ。」

彼の発言によりピキッと顔が少しひきつる。
幸い彼は気づかなかったようだ。

「……いいよ。」

「じゃあ、またな!!」

私はキルアの部屋を出た、本当に夜遅くだった、人によっては朝と言うくらいには。
いつもなら夜型の私は朝起きれるかな? お見送り出きるかな? と心配してるだろう。
だが、そんなことよりも大きな、大きな心配があった。
……ゾルディック家の迎えの人選である。
イルミやキキョウであった場合を想定したくない。
キキョウは単純に会いたくない、殺されそうだし、あのテンションで対峙したくない。
イルミは会ってみたいのだが、キルアと仲がそこそこ良い今は、敵対心MAXから始まり、仲良く慣れる気が一ミリもしない、本当にしない。
まあ、あの性格だ、どのような場合でも無理そうだが、MAXまでには成らなかったと思う。
恐らく、道端の石程度の認識で済んでくれていた筈だ。
初対面で好きなキャラに嫌われるのはキツすぎるよ。
でも、キルアに最後に会いたいし……悩んでも無駄っぽいな。
ここはやはり、諦めて早く起きることに専念しよう。
そして祈ろう、イルミかキキョウが来ませんように。
私は自身の部屋まで何度か躓きそうになりながら帰った。
もちろん、寝付きは宜しくなかった。

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