"第一幕 揺れ動く幕開け" 2話 ページ3
監督は女性だ。
誰から見ても、容姿は物凄く端麗。出るところは出て、しまるところはきゅっと括れていて、同じ女の子であるしのーかも、最初のころは羨ましそうな瞳で見ていたところを知ってる。
今では尊敬の面が大きく出てるみたいだけど。
監督の名前は“モモエ”と言うらしい。
最初の頃は“モモカン”が名前だと思っていたけれど、どうやら違うみたいだった。モモカンは愛称らしい。
「おー！今日もいるじゃん、オレらの守り神！！」
「守り神って何だよ。いい加減なこと言ってんなよなー」
「オレ、達…み、まも、って、る！」
「なー！」
バタバタと煩わしくベンチに駆け寄ってくるのはクラスが同じだという三人組。
スポーツ刈りの髪に、鼻のうえにそばかす。いつも騒がしい青年が、“タジマ”というのだそう。なんでも、ヤキュウのセンスがずば抜けていいのだとか。…私にはよく分からないけれど。
その“タジマ”という青年にを追っかけるようにしてベンチに駆けてきたのが、茶髪で癖毛の青年。…確か“ミハシ”っと呼ばれていた、気がする。よく土の上からボールを投げているのを見かける。投手、というみたい。
派手に暴走する二人を、よく諌めているのが後からやって来た、ストレートの髪に、頬にそばかすの青年。名前はー……。
…名前、は。
「おーい、泉ー！！お前バット置き忘れてんぞー！！」
「おー、わりぃ。今からとりいくわー！…てなわけだから、あんまイタズラするんじゃねぇぞ！」
そう、“イズミ”
この子も、よく打つ方なのだという。いつもダジュンの上位にいる、みたい。
三人組に遅れるようにして、ゾロゾロと青年達がベンチへと休憩しにくる。
皆それぞれが水分を補っているようだけれど、私の瞳には正面で覗いてくるタジマの顔しか見えていない。
…というか、近い。
「田島、お前何やってんの？」
「栄口！お前も覗いてみろよー！なんか、喋ってるように感じれるんだぞ！」
「喋るって…」
「いいから、ほらほら！」
近かったタジマの顔が離れ、代わりに童顔な青年の顔がピントがぶれそうなほど間近に見える。
亜麻色の髪に、幼さを残す顔立ち。タジマが呼んでいたように、この青年は“サカエグチ”と言うみたい。この子もダジュンの上位にいて、バント？をよく使うらしい。
「……喋ってないけど」
「えー、オレなんとなーく聞こえたんだけどなぁー…」
…たまに、こうも感が鋭い子がいるからドキっとする。
"第一幕 揺れ動く幕開け" 3話→←"第一幕 揺れ動く幕開け" 1話
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うみしお - hina hihohoさん» 皆好き…すごく分かります！皆個性的でカッコいいですもんね〜。ついつい応援したくなっちゃいます。 暖かいコメントありがとうございます、もっともっと頑張りますね！＾＾ (2017年12月4日 14時) (
レス) id: 1a7d18c6c3 (このIDを非表示/違反報告)
hina hihoho(プロフ) - うみしおさん» そうなんですよねぇ〜。阿部くん田島くんが多くて...私は泉くんおしです！沖くんも大好き！てか、皆好き！これからも頑張って下さい！ (2017年12月4日 7時) (レス) id: 0035085ab5 (このIDを非表示/違反報告)
うみしお - hina hihohoさん» コメントありがとうございます。おお振り内じゃ沖くんが一番好きなのですが、沖くんの夢小説があまりにも無くて…自分で書いてしまいました…！沖くんは本当に癒しですよね、わかります…！ (2017年12月4日 2時) (レス) id: 1a7d18c6c3 (このIDを非表示/違反報告)
hina hihoho(プロフ) - おお振りの夢小説を書いている仲間がいた！沖くん癒されますよねぇ〜。私も好きです！ (2017年12月3日 9時) (レス) id: 0035085ab5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：うみしお | 作成日時：2017年11月28日 23時
