【銀魂】ドSとチャイナ娘と団長さんとドーナツと…

31幕 なんだかんだ言って恋 ページ33

〜noside〜

「チャイナ、一人で何喋ってたんでィ」


神楽はこの衝撃の一言を真正面から受け、一気に顔が熱くなっていくのを感じながら沖田にかろうじて言い返す。


「な、何喋ってたにせよお前に教えるワケねェダロ！//」

「チャイナさん、顔が真っ赤だぜ？」

「テメェぶっ殺されたいアルカ⁉ チャイナさんとかキモいアル！！」

「俺はマジでテメェが言ってたこと知らねェの。俺から言わせりゃァ、訳もわからずいきなり赤面される方が気味悪いっての」

「あんだゴラァ！！」

「おぅ、やんのか」


神楽は恥ずかしさよりも沖田に対する怒りの感情が勝り、沖田へ殴りかかった。
久しぶりにいつもの二人に戻り、公園にまたいつもの景色が広がった。


＊＊＊＊ ＊＊＊＊


「「ハァ…、ハァ…、」」


しばらくぶつかり合っていたが、両者共に中々決着がつかないためか途中から息が上がり二人の顔に疲れの色が出てきた。(いつもの事だが)


「ハァ……、どうやら、今日も…ハァ…、決着……つかないナ…」

「…そりゃいつもの、事だろィ…。ハァ…、決着なんざ、そう簡単に…ハァ…つく訳ねェ」


この会話がやっとの事だったので、とりあえず二人はベンチで休憩することにした。
ホントはお互いの特等席を一緒に使いたくはなかったが、今は疲れのせいでそんな事を考える余裕は沖田と神楽にはなかった。


息が一通り整うと、神楽はチラッと沖田を見た。
相変わらず疲れきった顔も色気を感じ、思わず魅入ってしまう。

暑いのか「あっちぃ…」と呟いて、首に巻いていたスカーフを解くと止めていたボタンを胸元まで一気に外す。露わになった首元にツゥ…と一筋汗がつたった。
そして髪は汗のせいか、沖田の額にへばりつきそれがさらに沖田の艶やかな姿を象徴していた。


「…っ、！！」


神楽の心臓は一瞬で鷲掴みにされ、鼓動がドクンドクンと鳴り響く。沖田に気づかれてしまうかと案じてしまうほどその鼓動は大きく感じた。
一気に頬に熱が集まり、これ以上見てはいけないと思うのに…。神楽の瞳は完全に沖田に一瞬にして奪われてしまった。ずっと見つめていたいと無意識に思ってしまう。


(…っ、何でこんな……ふざけんじゃねェアル。何でこんな事感じなくちゃいけないネ)

心ではそう思ってるのになぜこんなに体は反応するのだろう。
これも……恋ということなのだろうか。


すると、視線に気づいたのか沖田は神楽を見つめた。

32幕 こんな激甘シーンは望んでない→←30幕 悪口言い過ぎたら必ず自分に返ってくる、コレ因果応報ってヤツね

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