「今日一緒に寝よ」 ページ24
それからしばくリビングでみんな揃ってグダグダ過ごして、11時を過ぎた頃、あたしは1人でシャワーへ立った。
たぶん翔太は、誰にも今日のことを言うつもりはないだろう。お風呂場へ消える直前、最後に見たのは翔太とふっかだけだったけど、2人とも取っている授業の話で盛り上がっていて、あたしのことなんて気にも留めなかったから。
照がお風呂から出たら、ふっかに翔太と続いて、たぶんあたしが寝る準備を終えるころには、ちょうどよく翔太も寝れるようになってる、ってとこなんだろうか。
なんだか、みんなに隠し事をしてるみたいで居心地が悪い。
かと言って今日私たちは一緒に寝ますよ！ なんてわざわざ公言するのもおかしな話なんだけど。
というよりシンプルに……緊張してるだけ。
途中途中ボーッとしてしまって、今日のシャワーは少し長引いた。
洗面所で髪を乾かしている時に、うわなんかこのちょっと長めのシャワーって変に意識してるみたいじゃないか？！ って気づいて、慌てたせいで盛大にドライヤーを落とした。
さっさと終わらせようと思ったけど、でも人のベッドで寝るわけだから……って結局髪は念入りに乾かしましたとさ。
お風呂場からリビングへ戻ると、案の定というかなんというか。すっかりお風呂から上がって髪も乾いてる翔太が、ソファーに1人で座って待っていた。
渡「でかい音したけど」
「あ、うん……なんか虫いた」
渡「え、ゴキブリ？ え〜〜嫌なんだけど」
「いやなんか、蚊的なやつ……」
渡「ああ、それならいっか」
翔太は興味なさげに言うと、いじっていたスマホの電源を落として、一つ伸びをした。
渡「ふぁ〜。風呂入ったら眠くなったな。Aは？」
「うーん、うん、あたしも」
嘘。全然眠くない。頭冴え冴え。
翔太はソファーから立ち上がって、自然な動作であたしの前を横切っていく。まるで"一緒に寝る"って言ってたのは、嘘だったかのように、自然だ。
渡「んじゃ、寝るか。おいで」
翔太は当然みたいな顔でそう言って、部屋のドアを押し開けた。
あ、そうだよね。やっぱ気のせいじゃないよね。一緒に寝るよね。
「お……お邪魔しま〜す…」
渡「なんだよそれww」
かしこまるあたしをおかしそうに笑って、あたしに続いて翔太も部屋に入った。
そう、これで、2人きり。
翔太の部屋に、2人きり。
なのにまるでいつも通りの翔太。
落ち着かないあたし。
ねえ、緊張してるの、あたしだけなの？
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kmgapsy03(プロフ) - 読ませていただきました！はじめまして！ここやまで感情移入して最後まで一気に読んだのは初めてです。もし機会があればまた番外編お願い致します！素敵な作品ありがとうございました！ (2021年5月1日 9時) (
レス) id: 70d4c7f329 (このIDを非表示/違反報告)
モモ(プロフ) - 初めまして！とっても素敵なお話ありがとございました！気付いたらシリーズ全話を読み切って、最後のシーンは感情移入しすぎて涙が出てくる程でした。笑これからも作品楽しみにしています！ (2020年5月11日 10時) (レス) id: 509ae5e169 (このIDを非表示/違反報告)
ななし - リアル大学生って感じすごいするし、恋してる時の表現もリアルだし、もう！ホントのホントに面白かったです！！岩本照オチでも作って欲しいです！！是非よろしくお願いします！！！あなたの書く岩本照がタイプすぎました！ (2020年5月7日 6時) (レス) id: ab04fd4402 (このIDを非表示/違反報告)
ハイプ(プロフ) - はじめまして！占ツクで色んなお話を読んできたけど、1番きゅんきゅんしたお話でした！！もしよかったら、本当にもしよかったら続きを書いて欲しいです。それか新作が読みたいです。図々しいかもしれないけど、本当に大好きなお話なので待ってます！！ (2020年3月29日 23時) (レス) id: e01e06ee05 (このIDを非表示/違反報告)
N(プロフ) - ふっかの存在感が好きです！！ (2020年3月27日 4時) (レス) id: cdeb7d33d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかゆ
| 作成日時：2019年11月13日 23時
