沖田さんが拾ってきたのは男性恐怖症の女の子？！ part3 (ページ18)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:61,930 hit

転職ページ18

「近藤さん！土方さん！山崎さん！おはようございます！」

「えっ！？おはようAちゃん！？えっ！？」
「もういいのか？」
「おはよう。Aちゃん」

さっそく元気よく私はお昼ご飯の配膳をしている。
まだ少し頭痛がするけど、そんな事よりもみんなの顔が見たくて仕事をしながら皆さんに挨拶をする。

「はい！お陰様で！お騒がせしました」

私がそう言うと近藤さんは目をウルウルさせて

「うわあああAちゃんお帰りいいい！！もうどうなることかと思ったよ～～！！！！」と、ガバッ私に抱きつこうとした

いくら少しは男性恐怖症を克服できたとはいえ、ゴリラ...いや、異性に抱きつかれることには耐性がなく、ビクッとすると、

「近藤さん。病み上がりなんでやめてくだせェ」

そう言って沖田さんが後ろから私を抱きよせた。近藤さんは勢い余ってよろけたが、何とか体制を持ち直し、「そうだったな！すまんかった！」と、申し訳なさそうに笑った。

「あれ？何で沖田隊長が台所にいるんですか？ていうか、何ですかその格好」

山崎さんが沖田さんを指摘する。
まぁ、言われても仕方ない。今の沖田さんはエプロンに三角巾をしている。
普段真っ黒な隊服かラフな着物の彼からは想像できないくらいお茶目な格好だ。

「沖田さんが私のことを気遣って手伝ってくださるということなので、お貸ししたんです」

そういうと、三人は顔を見合わせて「ギャハハハハ！」と、お世辞にも上品とは言えない笑い声を発した。

あ、沖田さんの目がどんどん死んでいってる...
青筋がピクピクしてるよ...

隣でビクビクしてると、沖田さんは私の顔を見て「はぁ」と大きくため息をついた。

「また倒れられても困るんでねィ。今日から俺は新選組からこっちに転職しまさァ。つーことで、今日から非番おなしゃーす」

そう言って沖田さんはやる気なさそうに台所に戻っていった。

「まぁ、今日くらい非番にしてやらぁ。面白ェ物も見れたしな。明日からちゃんと働くように総悟に伝えてくれ」

と、土方さんは笑うのを飲み込んで私に話をした。
そう言ってお気に入りのマヨネーズを持って近藤さんと席に着いた。

山崎さんは

「大事にされてるね！」

と、優しく声をかけ、二人の後を追った。

そのあと、土方さんが(沖田さん特製の)マヨネーズを口にして口かは火を吹いて、

「誰が素直にてめぇに飯よそうか。脱水になって死ね土方」

と、ニヤリとしていたのはまた別の話。