第七話。 ページ7
私は彼の言葉を無視して続ける。
「私はその言葉から、貴方は私のすぐ近くにいたという仮説を立てました。」
「うんうん、で、それが意気地なしちゃんの能力を知ってるって話に、一体どうつながるのかな？」
楽しそうな笑みを浮かべながら彼は私に問いかける。
「私の近く、それも、私のわずかな表情の違いすらも見抜けるほど近くで私のことを見ていた。
確かに、あの場所は人がたくさんいました。
だとしても、そんな近くにいるのは不自然です。
混み合った電車の中ならまだしも、街並みで、それはあまりにも不自然です。しかし。」
「しかし？」
この人は黙って人の話を聞くことはできないのだろうか。
相槌をうつのはいいことだけどもすぐ反応されるのは正直ちょっとウザい。
「初めから、私のことを見ていたと仮定すれば…それはなんら不思議ではない行為になります。
それを裏付ける決定的な証拠は、貴方がつらつらと話した私の個人情報です。
当たり前かのように話し、前から私のことを知っていたともおっしゃいました。
そんな人であれば、私を見ていたという仮定はおそらく間違っていない。」
「うん、そうだね。俺は初めから君のことを見てたよ。
すごいね〜、そこまで考えれたんだ。」
おい、今絶対私のこと馬鹿にしただろ。
その笑顔にだんだん腹が立ってきたな…。
「ここで話は少し変わります。
貴方は先ほど、私にあの人で間違いないよね？と確認しました。
私はそこで、違和感を覚えました。
何故、私に聞くのか。」
「そりゃ〜、君が一番近くで犯人さんのことを見てたからだよ。」
「確かに、それも一理ありますが、
貴方は私のすぐ近くにいたのですよ？
それも、私のわずかな表情の違いすらも見抜けるほど近くに、です。
私があの人の顔を近くで見れていたとするならば、
私の近くにいた貴方も、それと同じくらい近くで見れていたはずですよね？
つまりは、私に聞く必要なんてないはずなのです。
それから。貴方は初めからあの人を捕まえようとしていたのですよね？
そして、その場に丁度私もいたから私を見ていた。
違いますか？」
「あっはは、大正解だよ。
せっかくだし、なんで俺があの人を捕まえようとしてたってわかったのか教えてよ。」
そんな事細かく言わなければいけないのか…。
面倒臭い奴だ…。こちとらとっとと終わらせたいのに…。
続く
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キル坊(プロフ) - 桜都葉さん» 少しでもお力になれたのならよかったです！ (2022年12月12日 15時) (
レス) id: a4a1b981d8 (このIDを非表示/違反報告)
桜都葉 - わあ、、。凄い心が軽くなりました！これから、沢山のことに挑戦して自分の得意なことを見つけていきたいです！ありがとうございました！ (2022年12月6日 15時) (レス) id: 16abf5aa00 (このIDを非表示/違反報告)
キル坊(プロフ) - 私も長文失礼しました…！ (2022年12月6日 9時) (レス) id: a4a1b981d8 (このIDを非表示/違反報告)
キル坊(プロフ) - 桜都葉さん» それは普段の生活でなんの役にも立たないけど。でも、少し気が楽になる、こともあるかもしれません。これも私の考えに過ぎませんから、断言はできませんが。桜さんの生きる希望になれるなんて、とても光栄なことですね！ありがとうございます。よろしくお願いします！ (2022年12月6日 9時) (レス) id: a4a1b981d8 (このIDを非表示/違反報告)
キル坊(プロフ) - 桜都葉さん» 才能は、自分じゃ見えないものかもしれない。と、今言った全ても、私が考えた一つの説に過ぎません。でも、私は、そう考えた方が楽だから、そうだと思います。そうだと思いたい。だから、桜さんも、自分が楽だと思える考え方を探してみてはいかがでしょうか。 (2022年12月6日 9時) (レス) id: a4a1b981d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キル坊 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/okitakarum1/
作成日時：2022年11月27日 20時
