元姉さん

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｢姉上､最近来れなくてすいや...｣



天気晴朗な昼下がり､江戸の外れにある墓場にやって来たのは真っ黒な服を纏った男だった｡彼が1つの墓の前に立ち､話しかけた言葉はある物によって遮られた｡


男の視線の先には既にあげられた線香と供えられた激辛煎餅｡それと､










＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿苺の押し花の栞｡














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｢しおり？｣

｢そうよ､本をここまで読んだよって分かるための印なのよ｡総ちゃんも作る？｣

｢作ります！僕姉上とA姉に作ります！｣

｢あらいいの？Aにも言っておかなくちゃね｣











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｢A姉！これあげます！｣

｢総悟が作ったの？すごい上手...これはなんのお花？｣



総｢苺の花です！A姉は苺の花言葉しってますか？｣

｢ううん､知らないなあ､なんて言葉なの？｣




総｢へへ､それは＿＿＿＿＿＿＿｣












































































｢幸せな家族､だっけか｡けっ､嫌なもん思い出しちまったぜ｣


















手に取った栞を暫く眺めたあと､機嫌悪そうに呟いた｡

































































苺の花言葉

｢尊重と愛情｣ ｢幸福な家庭｣ ｢貴方は私を喜ばせる｣









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