Snow brothers. (ページ48)

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Tatsuya

寝起きで何にも見えないけど、何となく光を感じて朝だって理解して、

周りの匂いとか肌触りで多分自分のベッドだって気づく。

あれ、昨日どうやって帰って来たんだっけ。

何かふらふらして眼鏡落として踏んづけて、

阿部ちゃんに迎え呼ぶからちょっと休んでなって言われた辺りから記憶が曖昧。

ただ何となくだけど、大介の声が聞こえてた様な気がしてるから、

迎え来てくれたのかなって思い返していたら、

起きたー?って明るい元気な声がドアの方から聞こえて来た。

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起きてるよって言ったら、おはよ!ってドア開けてパタパタ入ってくる音がしてきて、

うるさい位の明るい声で大介だって分かった。

「おはよ、ごめん眼鏡取って。二段目の引き出し入ってるから。」

眼鏡ないと全然見えなくて声しか聞こえないから、

お願いしたら了解!ってすぐに探してくれた。

大「今渡すから～。手乗せるよ。」

見えない俺に変わってすぐに見つけてくれて、

落とさない様に丁寧に手に乗っけてくれる大介は、

基本的に穏やかなのが多い家の中でも、実は一番気が利く子。

受け取った眼鏡をかければ、安心した様な笑顔が目の前に広がる。

大「昨日より元気そうだね。今日ゆっくりしてって阿部ちゃん言ってたよ～。」

昨日やばい位顔白かったよって言われて、そんなとこ見られてたんだって思ったけど、

やっぱ昨日家まで連れて帰って来てくれたのは大介らしい。

大「今日土曜日で皆休みだから。下居るからね～」

ちょっと寝すぎたからか既に下からは賑やかな声が聞こえて来てて、

今日珍しく全員休みだったみたい。

リビング降りたらテレビの前に集合してる5つの顔が一斉にこっちに振り向いて、

皆おはよーって口々に言ってくれた。