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Shota
透析中になんか急に苦しくなって、
次に目を開けたら心配してますって顔に書いてある兄ちゃん達の顔が三つ。
照「翔太分かるか?もう透析終わった。頑張ったな。」
体がだるくて重くて頷くので精一杯だったけど、よく分かんない間に透析は終わったらしい。
兄ちゃん達の顔で予想ついてたけど、少し体起こせるようになってから透析中に急に気失ったんだって聞いて、
やばいなって他人事みたいに思う。
でも多分病気が少し悪くなってるって聞いたのは驚きも何にも無くて、やっぱりねって感じ。
何となく自分では気づいてたけど悪化したって思いたくなくて目を背けてきたことで、
結局兄ちゃん達をすごく心配させてしまった。
辰「少し入院することになるけど、又頑張ろ。お正月家帰るの取り合えずの目標にして。」
たつにぃがお正月って言うから、そう言えば今っていつなんだろって思ってたら、
ひーにぃが今日クリスマスイブだよって。
ここ最近体調悪くて寝てる時間多かったから日付感覚馬鹿になって忘れてたけど、
兄ちゃん達も最近それ所じゃなかったからねって。
涼「ケーキもまだ作れてないから、退院おめでとうで一緒に食べよ。待ってるから。」
毎年普通のケーキ食べれない俺の為にりょーにぃが作ってくれてるケーキ美味しいから、
楽しみが一つ増えて嬉しい。
お正月、後一週間位で退院出来るのかなって思ったけど、
たつにぃが医者も看護士と栄養士もいるから安定してたら家で診れるよ!ってどや顔してくれて、又嬉しかった。
.
照「じゃあ二人ともお休み。翔太ゆっくり休めよ。」
辰「涼太後頼んだよ〜じゃあね〜」
兄ちゃん達いつも入院すると誰か一人じゃんけんで決めて付き添いしてくれて、今日はりょーにぃ。
一人でも大丈夫とは思うけどいてくれるのは有り難いし、
あんまり言わないけどじゃんけんで負けた人じゃなくて勝った人が喜んで一緒にいてくれるのが実は嬉しかったり。
涼「翔太ゆっくり休みな。お休み。」
りょーにぃはいつも甘くて良い匂い。
聖なる夜、今何より一番欲しいものは元気だから、
サンタさんから少しでも貰えてたら良いな。
安心する香りに包まれながら、そんなことを考えてゆっくり眠りにつく。
兄ちゃん達、いつもありがとう。
帰れる日まで、もうちょっとだけ待っててね。
fin.
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作者名：りる | 作成日時：2022年11月27日 21時
