trouble.44 横暴先輩。 ページ46
今日も今日とて探偵社は忙しい。
入社して2週間程が経ち、だいぶデスクワークが早く捌けるようになった蓮は山の様に溢れかえった書類を整理しつつ一つ疑問を覚えた。
…あれ、自分、デスクワークしかしてない、と。
すかさず其の疑問を消去すべく、隣で相変わらず寝そべりながらパソコンを弄る太宰に問いかけた。
「…太宰サン、」
「ん?どうしたんだい蓮君、もしかして私の仕事を手伝う気に_」
「なってませんが」
即答した蓮に対しちぇ、と口を尖らせた太宰は眠そうに欠伸を繰り返す。
珈琲でも入れましょうかと敦の声が聞こえて来て、なんて出来た子なんだろーなぁ、と蓮は少し感心した。
「…自分ッて入社してからデスクワークしかしてない気がしたんですけど、之は気の所為でしょうか」
「確かにそうだね」
太宰はふと蓮に云われた事を考える。
実際蓮の仕事状況はそうだった。
探偵社はなんせ書類関係が多岐に渡る。政府からの機密書類から超重要な報告書、市民からの要望や対応に関する書類まで。それらを新入社員と云う肩書きだけで蓮に大量に回されていた。
敦も同じく新入社員だったが、比較的デスクワークが好きだと云う蓮の方が回すのに適任だとして敦は任務の方の仕事をこなしていた。
考えていくうちに太宰は蓮に対して少し申し訳なかったかな、と思えた気がした。
「よし、くにきーだくんに云ってみるよ!蓮君が楽しい任務がしたいそうだ、ってね!」
「…ぇ、楽しいなんて云って___」
「じゃあ書類仕事頑張ってね、私の分もやっておいてくれ給え後輩君!」
風を切るように居なくなる太宰。
横暴で人使いが荒い先輩だと蓮は溜息しか出なかった。
【作者:梓から】
久しぶりの更新になってしまい申し訳ありません。
かなりのスランプに陥っていたり、リアルがとてつもなく忙しかったので…。
これからも少しずつではありますがゆっくりと更新していこうと思います。
また近々、スランプ脱出の為に書いていた小説を出したいと思っています。
文ストではなく、別ジャンルの『ハイキュー!!』と言う作品の二次創作です。
掛け持ちとなり、恐らく更新頻度が更に落ちると思いますが文ストの小説は必ず完結させたいと思っておりますので、両方応援して頂けたら幸いです。
私事で申し訳御座いませんがご理解のほどよろしくお願い致します。
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梓(プロフ) - ルルナナさん» ありがとうございます!!これからも面白くしていけるよう精進して参ります! (2019年7月21日 17時) (レス) id: 73b249ebe7 (このIDを非表示/違反報告)
ルルナナ(プロフ) - とっても面白いです!応援してます! (2019年7月21日 9時) (レス) id: f75b5a5c4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梓 x他1人 | 作成日時:2019年1月21日 0時