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7. ページ10

「んん?」

ミョウジ?苗字ってあれか?

「ミツハシ?」

「YES!マイネームイズミツハーシー!」

「はぁ…そういう事かよ…」

肩の力が抜けた
それだけの理由で俺はこの男に敵対しされていたのか

「改名しろ!」

「断る」

「この学校にミツハシは2人もいらんのじゃ!」

「ミツハシが何人被ってても問題ないだろ、田中なんてもっと被ってるわ」

「田中はいいんだヨ!」

「三橋、ヒートアップしてるところ悪いんだけどさ…彼は光橋だしそんなに気にしなくても「ダメだ!」あぁそうナノネ…」

金髪基ミツハシ君は三橋貴志というらしい
漢字は違うが読み方が一緒

「…確かにややこしいな」

ボソッと呟いた俺の言葉をこの金髪が聞き逃すわけがなく。
改名じゃ!とまた騒ぎ出したので首を脇に挟んで動きを止めた。

「改名は断るが同音は厄介なのは確かだ…名前で呼んでくれ、アンタら2人が呼んでりゃ周りの奴らにも浸透すんだろ」

「俺もそれでいいと思うな、それに三橋と光橋君じゃ卑怯さも違うだろうし人間中身が大事だろ?」

ツンツンくんちょっと論点ズレてるけど良い事言うぜ
それでも不満げな金髪の三橋クンはハリセンボンみたいに頬をパンパンにしてぷりぷりしている

…今度の休み、爺さんの船で海釣りしよう

「ダメだ!それじゃ俺が目立てんだろう!」

「お前めんどくせーなァ…」

付き合ってたら昼休み終わるな、と確信した俺は自分の弁当を食べ始める
隣でダラダラよだれを垂らしている野生児はあえて無視…いや、待てよ?
こいつの食い意地利用するか

「…よしわかった、一週間上限金額ありでなんか奢ってやる」

「マジ!?」

「あぁ、その代わりに俺のことパクリだなんだって言うのやめろ」

「やったー!タダ飯!」

餓鬼みたいに飛び跳ねて踊り出した三橋クン
中身は小学生だな

「一週間も大丈夫…?」

「ツンツンくん…」

「伊藤です」

「伊藤くん…アンタはヤサシーな」

俺の財布、来週以降中身残ってるのかな…
手持ちの金を考えながら食う飯は味がしなかった

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作成日時:2019年9月7日 1時

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