【刀剣乱舞】子供の自分に嫉妬した【三日月宗近】 (ページ2)

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2話ページ2

貴方サイド

「はっはっは。可愛いなぁ」

「あ、の……」

小さい僕を自分の膝に乗せ、頭を撫でている三日月。

その行為に顔を赤らめ、もじもじしている小さい僕。

何だろう、悔しい様な、悲しい様な。

兎に角今の光景を見ていたくない。

「小さいのは随分と可愛いなぁ。誰かさんとは大違いだ」

僕を横目で見ながら、嫌味を吐く三日月。

その言葉にカチンと来て、僕は立ち上がって部屋を出た。

どうせ愛想無いし、可愛らしい事も出来ないよ。

でもそれをわざわざ比べるか？

僕だって自分の感情が表に出ないと分かっているから、態度で示そうと頑張ってるのに……

中々伝わらない。

三日月自身、天然部分も有るから、余計にそうなるのかも……

「はぁ……」

思わず溜息を吐いた。

三日月の幸せそうな顔、初めて見たな……

その表情をさせたのは小さい僕だけど、僕自身じゃないからな。

結構複雑かも……

沈んでいると、後ろから足音がして、振り向こうとすると、

「わっ！」

と、大きい声を出す国永が立っていた。

何してんの。

冷たい視線を直に感じたのか、国永は苦笑いを浮かべた。

「このくらいじゃ驚かないか」

少しつまらなさそうに国永は言った。

「……内心驚いてるんだけど」

心臓止まるかと思った。

不意打ちはやめて欲しい。しかもこんな時に……

恨みがましく国永を見つめていると、国永が思い出した様に口を開く。

「そう言えば、子供の君が顕現したんだって？何処に居るんだ？」

興味深々に聞いてくる国永に、うんざりしながら答える。

「多分大広間じゃない？主が刀解するか否か迷ってたから」

敢えて三日月の事は言わなかった。

見れば直ぐに分かるだろうし……

そう思っていると、国永は我慢出来ないと言った様に僕の腕を掴んだ。

「Aは子供の方に会ったのか？」

「会ったよ。話はしてないけど」

そう言うと、国永は悪戯っ子みたいな笑みを浮かべた。

嫌な予感がする……