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にひゃくろくじゅう。 ページ22

茅野 「白夜さま、少しお話が。」





 いつものように、咲ちゃんに会うため政府の本部に来た時のこと、偶々廊下で出会った俺の本丸を担当してくれている茅野さんに俺は呼ばれた。本部内にある一室に案内されて、ソファに座った俺と、その向かい側に座った茅野さん。





白夜 「どうしたんですか?」

茅野 「咲様の事です。」

白夜 「彼女がどうしたんです。」

茅野 「彼女、あと一ヶ月ほどで訓練が終わり、政府から出ることになったのです。」

白夜 「良いことじゃないですか。」





 俺がそう言うと、茅野さんは腕を組んで黙ってしまった。

 彼女は政府から出たら、どこかの本丸に審神者見習いとして行くのだろう。実を言うと、彼女はまた俺の本丸で預かりたいんだけど……。





茅野 「まだ研修先が見つかっていないのです。何処の本丸も、審神者見習いの受け入れを拒否しています。本来なら強制的に派遣されるのですが、彼女は前科持ちですので、強制、というわけにはいかないのです。」

白夜 「それなら、俺の本丸で彼女を預かります!」





 ズイッと前のめりになりながらそう言う。前科があるから何だというのか。彼女は罪悪感を持っていたし、改心もした。それは、見てきた俺が分かってる。
 彼女を受け入れられるのは、俺の本丸しかないだろう。そんな視線を茅野さんに送った。


 茅野さんは、ぱちぱちと瞬きを繰り返すと、にこりと笑って、





茅野 「実は、白夜さまの本丸に見習いとして行かせるのが良いのではないか、と上の方で話が纏まったのです。」

白夜 「ぁ、そうなんすね。」

茅野 「白夜さまが良いのなら、という話でしたけれど、問題は無さそうですね。

 しかし、これは白夜さまだけで決めて良いことではありません。咲様に傷付けられたのは、A国華さまを中心とした刀剣たちです。本丸の方で、しっかりと話し合って下さい。」

白夜 「ぁ……。」





 茅野さんの言葉で思い出した。そうだ、あの事件で心身共に一番傷付いていたのはAちゃんだ。今は落ち着いているように見えるけれど、人の身を得た今、トラウマになってる可能性だってあるんだ。

 俺は、茅野さんに「ありがとうございます」と頭を下げた。

にひゃくろくじゅういち。→←にひゃくごじゅうきゅう。



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まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A(プロフ) - 碓氷時雨さん» なんですって?! ごめんなさい即刻直します!!本当にありがとうございます!そしてすいません! (2020年2月8日 21時) (レス) id: 8464144616 (このIDを非表示/違反報告)
碓氷時雨(プロフ) - 「にひゃくろくじゅうに」の所で清光が清松になってますよ! (2020年2月8日 20時) (レス) id: d4ecd76fec (このIDを非表示/違反報告)
まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A(プロフ) - 愛が止まらない人さん» ありがとうございます!応援して頂けると本当に力になります!頑張りますね! (2020年1月13日 16時) (レス) id: 8464144616 (このIDを非表示/違反報告)
愛が止まらない人(プロフ) - 続編おめでとうございます!!!!!頑張ってください!!!!! (2020年1月13日 10時) (レス) id: 9082f6abc2 (このIDを非表示/違反報告)
まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A(プロフ) - 絵里奈さん» ありがとうございます!受験も作品も、若いからこそ出せる熱量で頑張っていきます!今作品でも何卒宜しくお願いしますね! (2020年1月13日 8時) (レス) id: 8464144616 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A | 作成日時:2020年1月12日 21時

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