【刀剣乱舞】来派のお色気刀剣女士参。 (ページ10)

今日:6 hit、昨日:37 hit、合計:201,304 hit

はちじゅうきゅう。ページ10

A 「国俊？国俊だいじょうぶ？」

愛染「………………。」

私の呼びかけにも返事をしない国俊。

ずっと一点を見つめて少しだけ荒い呼吸を繰り返している。

「国俊、国俊！」と何回も名前を呼ぶけれど何も聞こえていないのか、やっぱり返事は返ってこない。

国俊の異変に気付いたのか、石切丸さんたちが木刀を床に置き国俊を囲むように集まった。

石切丸「どうかしたのかい？」

A 「ずっと呼びかけてるんですけど、返事が無くて。」

一体国俊に何があったのか。
今の時間、半分ほどの刀剣は畑や馬当番にいってるし、非番の刀剣が国俊に何かする事はまず無い。それは主さまにも言えること。

そうすると、見習いが一番怪しいことになるけれど、見習いは現在主さまと行動を共にしてるはず。

小狐丸「おや…………これは呪術の一種ですね、洗脳と言われるものです。

恐らく彼、愛染国俊は術を自らの神気で解こうとしているのでしょう。」

小竜「だが、一体誰が彼にこんなことをしたんだ？」

蜂須賀「普通に考えると見習いだが、今見習いは、主と共に本丸内を回っている。」

ふむ……。と考え込む２人の横で、国俊の様子を見ていた石切丸さんが「これはいけない。」と呟いた。

A 「いけないってどういうことですか？？！！」

堀川「Aさんちょっと落ち着いて！」

石切丸「術に対抗するため愛染さんは自分の神気を使っている。

けれど、愛染さんにかけられた術は中々高度なもの、打ち破るためには愛染さんだけの神気じゃ足りない。
そしてこのままいくと、愛染さんの神気は底を尽きてしまう。」

A 「じゃあどうすればッ！！？？」

石切丸「Aさん、平常心を保つんだ。慌ててはいけないよ。

大丈夫、私たち三条、というか平安生まれの刀は長く生きているせいか他の刀剣よりも神気の容量が高いし、応用も利く。
小狐丸さんと私の神気を彼に注ぎ、術を打ち破る。」

石切丸さんは言い終わるや否や、何やらよく分からない言葉を数秒唱えた。すると国俊の身体から黒い煙のようなものが浮かびがってきた。

少しだけ、国俊の顔色は良くなった気がする。