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R2 30話 ページ30

スザクside


ルルーシュに借りたワイシャツを羽織り、早足で理科準備室に戻る。さすがに鍵がかかっているとはいえ、あの現場を誰かに見られたら厄介極まりない


ス「もしもし、セシルさんですか?お疲れ様です、枢木です。...はい、ちょっとお願いしたいことがあって」


携帯で素早く人員要請を済ませると、丁度理科準備室の扉の前にたどり着いた。
...誰かが出入りした形跡はない。ということは中は僕が出ていった時と同じ惨状だろう。
そう思い静かに扉を開け中を除くと、相変わらず酷い有様だった


ス「.....」


Aの下半身に触れていた男を目にし、黒くて冷たいものが胸の内からが湧き上がる。
制服の中に密かに忍ばせておいた拳銃を取り出し、その男の頭に一発撃ち込む


パンッとあまりに無機質で乾いた音が響きわたる。
男はしばらくぴくぴくと痙攣した後、動かなくなった


ス「.....」


男の髪の毛を掴んで乱暴に顔を上げる。
殴られ、鉛を撃ち込まれたせいで元の顔がよくわからないその男にもう息はなかった


しばらく呆けたようにその顔を眺めていると、セシルさん率いる特派と医療班が到着した


セ「スザク君、まずこの状況を説明してもらえるかしら?」


かけつけたセシルさんは、理科準備室の血だらけの惨劇を見て息を呑み、静かにそう言った


ス「...他でもありません。A・エル・ブリタニア様に無体を働いた者達です。もう1人いたはずでしたが、取り逃しました」

セ「確かに皇女であるA様に手を挙げたのは許されざる行為だけれど...ここまでする必要があったかしら?」


倒れ込んだ男達をせっせと救助する医療班の姿を横目で見やる


ス「ここまでする必要があったかと問われればそれは否です。しかしA様はあの男達に汚される寸前のところでした」

セ「そんな...」


セシルさんはまさかと言うように首をゆるゆると横に振る


ス「どう助けるかをモタモタ考えていたらきっと間に合いませんでした」


そう言ってからセシルさんを真っ直ぐに見つめる。
...半分は嘘で、半分は本当だった。
他の人を呼びに行くなんて以ての外。そんなことをしている間に取り返しのつかないことになる。それなら僕が止めに入った方が合理的というもの。
しかしあの時の僕はそんなことまで考えている余裕はなく、ただ怒りと憎しみだけで男達を葬り去った。僕とAが恋仲だと知っているセシルさんも、それはきっとわかっていたと思う

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設定タグ:コードギアス , 反逆のルルーシュ , 枢木スザク   
作品ジャンル:アニメ
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れい - 応援してます、続き楽しみに待ってます! (2022年1月3日 0時) (レス) @page32 id: 231e6087c7 (このIDを非表示/違反報告)
桜喜(プロフ) - 続き待ってます、 (2021年10月17日 10時) (レス) @page32 id: abe8f9632e (このIDを非表示/違反報告)
はくあ - 楽しみに待ってます!! (2019年6月26日 1時) (レス) id: faf6172996 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴー | 作成日時:2019年3月5日 5時

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