R2 17話 ページ17
貴『かと言って下の階に逃げれば待ち伏せにあうかも』
ス「となると上しかないね」
貴『でも上に行ったら行き止まりだよ?』
ス「?窓から飛び降りれば問題ないよ」
ケロリとした顔で物凄いことを言うスザクに思考が停止する。窓から飛び降りる?ここは2階。上は3階止まり。いくら3階だからって、それなりの高さがある。いくらスザクの身体能力がバケモノ級だからって流石に...
貴『冗談...だよね?』
ス「まさか。僕は本気だよ」
貴『スザクはできても私には無理だよ!?...じゃあこうしよう。私が下に降りて囮になるからスザクはその隙に』
ス「ダメだよそんなの!なんで君が囮になるの。僕が抱えて飛ぶから大丈夫だよ」
貴『へ?』
内容を確認する前に、私の体は浮いていた。
スザクにお姫様抱っこ状態で抱きかかえられながら、猛スピードで階段を駆け上がる
貴『ちょちょ、ちょ、っとス、ザク!』
スザクの腕の中でガクンガクン上下に揺れながら必死にスザクの名を連呼する
ス「大丈夫だから。僕を信じて?」
額に優しくてキスを落とされてそれ以上何も言えなくなる。本当に飛び降りる気なのだろうか
3階に上がり、適当な教室に飛び込む。
スザクは私を再度強く抱き締めて、空いてる窓から外へと思いっきり飛び出した。
____私とスザクは宙を舞った
そこから私を抱えたまま縦横無尽に突き進み、ようやっと校舎裏の人気のない所に腰を落ち着かせた。スザクは少し暑そうに制服の胸元を開いただけで、疲れた様子は微塵も見せなかった
貴『スザク、ありがとね』
ス「え?なにが?」
貴『なにがって...。私を抱えて走ってくれて。迷惑かけちゃってごめんね?重かったでしょ?』
ス「全然重くなんてなかったよ。むしろ軽すぎて心配になったくらい。僕のいない間ちゃんとご飯食べてた?」
と、笑いながら問いかけてくる。人ひとり抱えて、窓(しかも3階)から飛び下りて走り続けていたのだ。いくら体力バカでも、その様子をおくびにも出さなくても、疲れていないはずないのに、それでも私を気遣って言葉をかけてくれる優しい人
貴『食べてたよ!ルルーシュが無理やり1日3食バランス良く食べさせてくるんだから、嫌でも健康体だよ』
ス「あはは!ルルーシュらしいね」
そう言って肩を揺らしながら笑うのを見ていると、私もつられて笑ってしまう。スザクといるとずっと笑顔でいられる
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れい - 応援してます、続き楽しみに待ってます! (2022年1月3日 0時) (レス) @page32 id: 231e6087c7 (このIDを非表示/違反報告)
桜喜(プロフ) - 続き待ってます、 (2021年10月17日 10時) (レス) @page32 id: abe8f9632e (このIDを非表示/違反報告)
はくあ - 楽しみに待ってます!! (2019年6月26日 1時) (レス) id: faf6172996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴー | 作成日時:2019年3月5日 5時