占い ページ4
木兎「なぁなぁA、あれ見に行こうぜ！」
お店が続く道を歩いていた私達は、ちょっとした広場のところでショーをしているところに出くわした。
あれから甘いものを食べて機嫌が持ち直した光太郎くんは私の袖をクイッと引っ張ってマジックをしている人たちの方を指差す。
人だかりができているだけあって、すごい。
じっと見ないといけないようなカードマジックは大勢の人の前でやるには向かない。それでもこれだけ引きつける魅力…
パラパラと規則的に舞うトランプカードをぼーっと眺めていれば、マジシャンのお兄さんが私に笑いかけた気がした。
マジシャン「そこのお嬢さん、タロット占いはどうだい？」
ニッと笑う彼に手招きされ、言われるがまま前に出る。
他にもたくさん女性客はいるのにどうして私が選ばれたのだろう？いかにもおのぼりさんぽかったとはいうまいな…
『えぇと、一枚カードを選べばいいのかしら』
少し大きいカードをめくれば”THE EMPRESS”と描かれた絵。
女帝。逆位置で出てこなかったので、悪い意味ではないことまでは知っている…
マジシャン「…なら、そこのお兄さんもいかが？」
私の数歩後ろに立っていたクロ君が呼ばれ、同じくカードを引かされる。
…なんだか、言ったら悪いけど胡散臭さがここだけ密集しているみたいな感じ…
マジシャン「月の正位置。
お兄さん、前途多難だねぇ」
私の方をチラリと見たマジシャンはすぐに月のカードを引いたクロ君に向き直ってそう言った。
前途多難…私が関係することで…？
心のあたりがざわりとして、小さく後ずさってしまう。
いつの間にか近くにきていた京治君がテーブルの上に置いてあった缶に小銭を入れて、私の手を引く。
マジシャン「お嬢さん、自分が信じる道をいくといいよ。」
自分が信じる道。
どうしてもその言葉が脳裏から離れたがらなくて、過ぎ去る景色が、通る人だかりが一緒くたに混ざって絵具をぶちまけた絵画の成れの果てのようなものになっていった。
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女帝の正位置：愛に満ちている
月の正位置：前途多難な恋愛
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あやにゃん(プロフ) - hatajimamomokaさん» momokaさん、コメントありがとうございます♪ 若干話が迷走してはおりますが、最後までお付き合い願えたら光栄です( *´艸`) (2020年3月7日 19時) (
レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
hatajimamomoka(プロフ) - このお話めっちゃ好きです！更新頑張ってください！ (2020年3月7日 16時) (レス) id: 366eb10de3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2019年11月23日 22時
