漆拾漆話 霞柱さん ページ31
「ねぇ……」
「はい?」
「ここに……えーと……Aだったけ?そんな名前の人いる?」
「あっ、それ多分というか絶対私です。」
現在、獪岳くんとの任務の傷も癒えて門の前を掃き掃除していれば声をかけられる。
見れば、目の前には柱合会議でも一言も話を交わしていない霞柱さん。
二ヶ月で柱になったというとんでもない経歴を持つ天才剣士と師匠から聞いている。
そんなすごい人が私になんの用だろうか?
「はいこれ。」
「あっどうも?」
渡されたのは木箱でそこに添えられた手紙を見れば御館様からで柱合会議での柱の行動を詫びる内容だった。
別に気にしてないのに………
そしてなぜ彼がこれを持ってきたのかはちょうど報告をしに本部へ行った時に渡されたらしい。
「じゃあ僕はこれで。」
「あっ、わざわざありがとうございます。」
てくてく歩いて去ってしまう霞柱さんに急いでお礼を言う。
すると突如ぐ〜と、控え目な音が聴こえた。
「……良かったらお昼ご飯食べて行きますか?」
「………どっちでも」
霞柱さんのお腹の音でした。ちょっと人形っぽい人だったので人間らしいところもあってなんだかホッとした。
「一応準備は済んでいるんですけどなにか好きなものとかありますか?」
「えーと………」
悩んだ末に彼がだした料理名はふろふき大根だった。渋いねー。
「あの、なんだっけ……でっかい柱はいないの?」
「師匠なら任務に出てます。」
ド派手に決めてくるぜ!っと、言いながら玄関の戸を吹っ飛ばして出て行ったことは記憶に新しい。
というかこの人同僚の名前すら覚えてないの?それ色々大丈夫なのかな。
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佑奈(プロフ) - 面白くて一気に読んじゃいました!これからも応援してます! (2020年8月28日 13時) (レス) id: 4ea904291e (このIDを非表示/違反報告)
餡蜜 - 不死川さんと宇随さん、面白いです。フフフッ (2020年8月8日 19時) (レス) id: 2f84cbf165 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - すごい文才だと思います!私、応援しています! (2020年4月22日 16時) (レス) id: 43416ff750 (このIDを非表示/違反報告)
寧夏(プロフ) - て、、低評価が着いたのですか…作者様の作品はすんばらしいので自信もってください!…私に言われても変わんないか笑評価して続編移ります!相変わらず最高です! (2020年4月5日 7時) (レス) id: addc97a0c8 (このIDを非表示/違反報告)
サクラミ - 面白すぎて辛いwww もうほんっとに大好きです! (2020年3月28日 9時) (レス) id: 2718317c45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AOI 3 | 作成日時:2019年12月11日 13時