ド派手な継子 弐

漆拾参話 社会不適合 ページ26

「あっ、師匠と不死川さん。」

「おぉーAか。」

「不死川さんと師匠っていつも一緒にいますよね。仲良しなんですか？」

「気持ちの悪いこと言うんじゃねぇよ。」




私を見て師匠は笑顔を向けてくれたのに不死川さんはゴミを見るような目を向けてくる。解せぬ……



「そう言えば蝶屋敷で不死川さんの弟と会いましたよ。」

「俺に弟はいねぇ」

「相変わらず兄弟揃って殺し屋みたいな目付きしてますねぇ〜」

「おいA。なぜお前はいつも人の地雷原を全力で駆け抜けていくんだよ。」


師匠に注意されたので取り敢えずだまる。


「たっく、宇髄てめぇ…この顔面狂気にどういう教育してんだ」

「顔面凶器が狂気になった」

「教育してもこいつの素行の悪さはなおらねーよ。」

「なんで皆私にそんなに冷たいんですか？」

「なんで……逆になんで？」

「逆になんで……」




逆になんでとは一体？

だめだ。収集がつかなくなってきた。




「これからお前任務だろ？」

「はい。不死川さんと合同任務ですね。」

「最悪だァ……」

「そんなに気負わないでくださいよー。ほら、鼻血出すほどの美少女と共に過ごせて今どんな気持ちですか？」

「隣の奴死なねぇかなって気持ち」





解せぬ。


というかここ最近炭治郎達に美少女とか強いとかめちゃくちゃ褒められて忘れかけてたけど本来の私の扱いこうだったわ。





「じゃあ二人で上手くやれよ」

「あっ、師匠……」




なんという男だ。普通こんなに険悪な二人を置いて去る？


いや、別に不死川さんとは仲が悪いわけではない。ただいじりがいがありすぎていじり過ぎてしまいブチ切れさせてしまうのだ。


だから最近は話しかけただけでキレさせてしまう。



「任務先に着くまで私とお話しましょうよ、お萩柱様」

「黙れ社会不適合顔面。」

「それ今まで言われたあだ名の中で一番心に鋭利に刺さりました。」




まぁ確かに私の顔面は社会不適合ですけども。


それを言うなら人睨みで人を殺せそうな不死川さんも……あっ、不死川さんは一応美丈夫だった。

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