ド派手な継子 弐

陸拾漆話 能面と再会 ページ20

「じゃあ蝶屋敷に毒を貰いに行ってきます。」

「おう。気をつけて行けよ。」


大きな門をくぐり歩き慣れた道を進む。

正直柱合会議以来会うことのなかった胡蝶さん。すごく緊張する。



「怒ってるかな………」


正直あの人は気絶しただけだしそこまで被害はなかった筈だ。


ウンウン考えていれば屋敷に着いてしまった。




「えーと………あっ、アオイさん！」

「吟河さん！」



話しかけて胡蝶さんは何処にいるのか聞いたところ任務で出かけているとの事。


「ところでそんなに薬湯持ってどうしたの？」

「これから竈門さん達の機能回復訓練を行うんです。よろしければ参加しますか？」

「うん。私でよければ。」



ついていけば騒がしい声が聞こえてきた。



「騒がしいですよ！ここにいるのはあなた達だけではないんです。怪我人が療養しているんですよ！」

「すっすみません。」



隙間から中を覗けば見慣れた三人組がいた。




「あっ！A！良かった……元気みたいで。」

「怪我なんてヘマを私がすると思ってたの？」

「Aちゃぁあん！聴いてよ!!ここの薬すっごい不味いの！」

「出たな！能面女！あの時のクソ猪呼ばわり俺は許してねぇからな！」





三秒で喧しくなった。鼓膜破ける。

どうやら今日から我妻くんも機能回復訓練に参加するらしく怯えて駄々をこねていたらしい。

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