弐拾伍話 蟲の妹 ページ26
「………いた。」
縁側に座って蝶と戯れる美少女を見つけた。
近ずいて話しかけてみる。
「貴女が胡蝶さんの妹?」
「…………」
「私は吟河A。貴女のお名前は?」
「…………」
「あれ?私の事見えてる??」
オロオロしながら見ていれば彼女は自分の懐から硬貨を出し、それを指で弾く。。
指で弾かれた硬貨は弧を描いて飛んで、それを彼女は白い手で押さえるようにして取る。
そっとその手を放せば硬貨には表と彫られている。
「……栗花落カナヲ。」
「カナヲちゃん………なんで硬貨を投げたの?」
「…………指示されてないことはこの硬貨を投げて決めるの。」
硬貨を投げて表と裏で自分の行動を決めているらしい。
全てどうでもいいと彼女は儚く語る。
あれ?じゃあ私と話すのどうでもいいんだ……
「今暇?」
「………特に。」
「じゃあ一緒に遊ばない?私、同年代の知り合いがいないの。」
するとカナヲは微笑みを崩さないまますっと立ち上がるとどこかへ歩いて行く。
急いで後を追えば稽古場らしき所に着いた。
「………?…客人ですか?」
「あっ、音柱の継子の吟河Aです。」
「そうですか。私は神崎アオイです。何か御用ですか?」
「いえ…私はカナヲちゃんに着いてきただけで……ってあれ?」
カナヲちゃんの姿が見当たらない。
キョロキョロしていれば背後でコトリと音がした。
「………これなに?」
「これは寝込んで体が鈍くなった隊士を鍛える訓練ですが……いきなりどうしたの、カナヲ?」
「…………」
まさか……これが遊び?
いや、完全にこれ訓練じゃん。でもせっかく用意してくれたんだし………
「お願いします!」
「!」
たくさんの湯呑みが並べられたちゃぶ台の前に座り彼女を見つめる。
ここから無関心美少女とぼっち美少女が光の速さで反射訓練を行う様子をアオイは呆れたように笑いながらその光景を眺めた。
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ぽてちまる(プロフ) - 夜にコメントしちゃってすみませんでした!!ありがとうございます^ ^これからも楽しく読ませて頂きます!応援してます!! (2020年5月2日 3時) (レス) id: 011d244725 (このIDを非表示/違反報告)
AOI3(プロフ) - ぽてちまるさん» 指摘ありがとうございます!恐らくこれで見れるようなったと思います!すみませんm(_ _)m (2020年5月2日 2時) (レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
AOI3(プロフ) - シウさん» 編集遅れました!おそらく見れるようになったと思います…(><) (2020年5月2日 2時) (レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
ぽてちまる(プロフ) - 私も見れてないです…(汗)気になる!!^ ^ (2020年5月2日 2時) (レス) id: 011d244725 (このIDを非表示/違反報告)
シウ(プロフ) - イメージ画像が見られません( ; ; ) (2020年4月20日 1時) (レス) id: 4722f65ee6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AOI 3 | 作成日時:2019年11月23日 19時