拾壱話 美の権化 ページ12
不死川side
「誰ですこの形容し難い公然わいせつ物は。」
第一印象。能面つけた糞ガキ。
非番なのに宇髄の野郎が頼み込んできたから渋々来てみればなんとも口が達者な生意気な継子が現れた。
苛つくことを顔全面に出しながら少女の自己紹介を聞いていれば疑問に思ったことがあった。
「なんでお前そんな面つけてんだ。邪魔だろ」
「いえ、これは……」
見るからに狼狽える餓鬼に仕返しをしてやろうとからかうことにした。
まさかこの自分の考えが後に悲劇を生むとは思わなかった。
「見てて暑苦しいし取っちまえよ。」
「えぇー」
「やめとけ不死川。死ぬぞ。」
「言い方！」
「そんなに醜女なのか。」
どんな醜い顔がそこにあるのか気になった。
人様の顔をとやかく言うのは不粋だが散々失礼なことをされたし減るものではないだろう。
「いいから見せろ。」
「あっ」
「やべっ！」
一瞬見えた。
その瞬間自分の視界が暗転したことはハッキリ覚えている。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「よぉやっと目が覚めたか。」
視界いっぱいに映る天井。
そうだ、倒れたんだ。
慌てて起きれば胡座をかいている宇髄と目が合う。
「俺は忠告したぜ？」
「あぁ、おかげで死にかけた。」
「まぁ起きたし取り敢えずAのとこ行ってくるがお前はまだ寝とくか？」
「いや、着替えたらすぐにそっちに行く。」
襖を開けて出ていく宇髄の背中を見送り先程の光景を思い出す。
大きな瞳にそれを縁取る長いまつ毛。形のいいぷっくりとした桜色の口。高すぎず低すぎない鼻。それらのパーツが陶器の様な白い肌に黄金比と言っていいほど美しく配置されており正しく神の造形だ。
無表情のせいか人形にも見えたがきっとどんなに腕のいい人形師でもあれを超える作品は作ることが出来ないだろう。
息をのむ美しさ。否、息を止められる美しさだった。
「宇髄もとんでもねぇ爆弾抱えたもんだな」
行き過ぎた美しさもある意味不憫なもんだな。
あの顔を思い出し赤くなってしまった頬を叩いて煩悩を消し去り枕元に置いてある自分の隊服に着替える。
今はあの顔は忘れよう。
そう心に決め静かに部屋から出た。
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ぽてちまる(プロフ) - 夜にコメントしちゃってすみませんでした！！ありがとうございます^ ^これからも楽しく読ませて頂きます！応援してます！！ (2020年5月2日 3時) (
レス) id: 011d244725 (このIDを非表示/違反報告)
AOI３(プロフ) - ぽてちまるさん» 指摘ありがとうございます！恐らくこれで見れるようなったと思います！すみませんm(_ _)m (2020年5月2日 2時) (レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
AOI３(プロフ) - シウさん» 編集遅れました！おそらく見れるようになったと思います…(＞＜) (2020年5月2日 2時) (レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
ぽてちまる(プロフ) - 私も見れてないです…（汗）気になる！！^ ^ (2020年5月2日 2時) (レス) id: 011d244725 (このIDを非表示/違反報告)
シウ(プロフ) - イメージ画像が見られません（ ; ; ） (2020年4月20日 1時) (レス) id: 4722f65ee6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AOI 3
| 作成日時：2019年11月23日 19時
