壱話 ページ2
最近可愛がっていた後輩が鬼と戦って意識を失った。
その鬼は元上弦の鬼で下弦とはいえてこずっていたらしい。
なんとか倒したらしいがそいつは倒した瞬間意識を失って数日間眠ったままだった。
そんな後輩の目が覚めたらしく、お気に入りの甘味処のおはぎを持ってお見舞いに行くことにした。
「あら？不死川さん。愛川さんならあそこの部屋に居られますよ。」
彼女が治療しているのは蝶屋敷で、この屋敷の持ち主である胡蝶が自分の後輩である愛川Aのいる部屋を指差す。
長い廊下を歩き部屋の前で止まる。
己の後輩が
「おい、A！てめぇは柱の癖して下弦なんかにやられててどうすんだ！目が覚めたからにはてめぇの鈍った体を鍛え直してやるから覚悟してろ！」
襖を開けた瞬間怒鳴り散らせばAは体を一瞬強ばらせてゆっくりと起き上がる。
見れば傷は見当たらないがおかしい点がひとつあった。
「お前……なんか顔が赤いな。」
「…………」
「おい、無視すんじゃねぇ。」
無言で立ち上がるA。
厠へ行くのかと思い避けようとすれば予想外のことが起こる。
「不死川先輩！」
「なっ……！」
寝起きとは思えないほどの速さに対応できずAが力強く俺に抱擁をする。
初めて感じる柔らかい感触と彼女の色っぽい表情に固まっていれば自分の後輩がさらに大きな爆弾を投下する。
「不死川さん！私と交わりましょう！」
それはとんでもない大きな爆弾で、とうとう自分の後輩であるこの愛柱は愛を求めるためにこんな事を願うようになったのか…………
「この…………」
「？………不死川先ぱ」
「いい加減にしやがれ！このど淫乱女！」
彼女のうなじ辺りに手刀をいれる。
短く唸り声を上げたAは静かにまた倒れた。
胡蝶に怒られるそう遠くない未来に嫌気が差し深いため息を吐いた
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るる - 読んでて勝手に涙が出るくらい素敵な作品です。涙が止まりません… (2022年8月25日 23時) (
レス) @page45 id: a731806c24 (このIDを非表示/違反報告)
零流 - 涙が止まらないです… (2020年5月28日 11時) (レス) id: 5357f72739 (このIDを非表示/違反報告)
舞 - 色んな作品を毎回楽しませてもらってます！本当にお上手ですね！今回は悲しくて涙が出てしまいました…他の作品も楽しみにしています！ (2020年4月4日 1時) (レス) id: 536eb77c6b (このIDを非表示/違反報告)
遥 - いいお話です。涙が出ました‥ (2020年3月26日 11時) (レス) id: 89c9ae8a6f (このIDを非表示/違反報告)
なななななな - 今年初めてガチ泣きしました… (2020年3月2日 11時) (レス) id: 967fb8e362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AOI 3
| 作成日時：2019年9月21日 14時
