【あんスタ】演劇科のアイドル

34話 ご対面 ページ35

「椚せんせーい。」

「橘君。職員室で叫ばないでください。」


職員室にようやく辿り着き椚先生を呼べば先生は眉間にシワを寄せて此方を振り向く。

手招きをされたので先生の席へと向かう。





「君のクラスは一年B組です。この前見学した時案内をしてくれた朱桜君と同じクラスです。」

「へぇ、流星隊の子もいる………翠とは違うクラスか。」




少し残念に思うものの知り合いがいることにホッとする。そう言えば朱桜君も公演に誘っていたので驚くかもしれない。



「取り敢えず今はプリントを渡すので目を通しておいてください。」


渡されたプリントは日程表やアイドル科のユニットについてなどが書かれているものだった。


それを頭に入れるように読み込んでいればあっという間に時間は進みHR開始時刻に近づいていた。



椚先生に連れられて教室の前まで行く。名前を呼ばれたら入ってこいと言われたのでボーッしながら呼ばれるのを待つ。



「それでは転入生を紹介します。


――――――――――橘A君。」



自分が呼ばれたことをしっかり確認してゆっくりとドアを開いて姿勢を伸ばして教壇まで歩いて向かう。


振り向けば真っ赤な髪の毛をした朱桜君が元々大きくパッチりとした目をさらに見開いて驚いている。

ドッキリ？大成功だ。





「演劇科から転入してきました。橘Aです。これからよろしくお願いします。」




当たり障りのない言葉を吐いてそこに笑顔を付けて、愛嬌を振りまく。

仲良くする気なんか更々ないくせにね……………

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