【銀魂】沖田隊長、おはようございます【沖田総悟】

変わり映えしない ページ32

Aside


……私には日課がある。

……日課。つまり、毎日のように繰り返し行う仕事、事柄。


例えば、『貴女の日課は何ですか？』という質問を受けたと仮定してみよう。

その答えがもし、『料理などの家事をすることです』だとしたら、とても家庭的で女子力の高いイメージがつくだろう。男性なら「あぁこういう人をお嫁さんにしたいなぁ」なんて考えることだろう。

その答えがもし、『ギターを弾くことです』だとしたら、そもそもギターを弾ける人がなんだかかっこいいし、それでロックと言われるのだろうそんな痺れるような音を聴かされたら憧れないわけにはいかないだろう。


……どちらも毎日が充実している感じでとてもいいと思う。そんな素敵なお答えがもし出来たとしたらいいのだけれど。

……さぁ皆さん、その質問を私にしてみてください。


……はい、私の日課は、



「沖田隊長ッ！！いつまで寝てるんですか本当に貴方って人は！！！」


……相も変わらず目覚ましが鳴ろうと始業時間になろうと起きてくる気配を見せない、私の上司兼恋人を叩き起こすことである。変わり映えしなくて申し訳ないけれどそれが事実なのでお許し頂きたい。

とはいえ、私の日課がまったく微動だにしないというレベルで変わらないのは、会議がもう始まるという時間になっても布団に潜り込み起きる気がまったくないと体現しているようなこの沖田総悟その人が原因であるからして、私が悪いわけではない。すべて何回同じことを言っても自力で起きようと努力もしない彼のせいなのである。

スパァァンッ！という軽快な音を立てながら襖を開けるなりそう言うも、沖田隊長は「うぅん…」と布団の中から声を漏らすだけで顔を掛け布団の外に出そうともしない。毎度のことながらこの寝起きの悪さには朝からげんなりしてしまう。

まったく。こんな日課のせいできっと私には朝から大声で起床を促す鬼のような女、というイメージがついてしまうことだろう。憧れられるような痺れる音どころか私が発しているのは近所に響き渡らんばかりの迷惑な「起きてください」コールだ。本当に近所にお住まいの方々には頭が上がらない。迷惑をかけて申し訳なさすぎる。が、そう思いつつも私はこの人を叩き起こさないわけにはいかないのである。

何故なら先程も言った通り、これから真選組幹部達による会議が行われようとしているからである。沖田隊長が退院してから初めての会議だ。

確かに。→←帰ってきたんだな　沖田side

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