コード・ブルー -Blue steelyard 9-

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暇乞い(いとまごい)────



別れを告げること。



辞めたいと申し出ることの意。



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(香坂)

誰かのために、生きたいと思えること。





誰かのために、そばにありたいと思うこと。





それは、どれだけ幸せなことなのだろう。





青空に向かって飛び立つ白い機体を、窓から見上げていた。





あのヘリの中には、優輔くんが乗っている。





神様は、あの子に贈り物を届けた。





3年間、病と闘い続けた彼に。





“これからの人生”という、何物にも変えがたいものを。





そのチャンスを、分け与えたのだ────。





────これで、良かったんだよね。





選択は、ときに人の一生を狂わせる。





運命を大きくねじ曲げることは、容易なことではない。






だからひとは、何度も自分に問いかける。





これで良かったのかと。





これで良いのかと。





けれど、悩んだ末の結果に泣きたくなるほど、すべてを諦めたくなるほど心が疲れてしまったら。





どうすれば、いいのだろう────────。

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