妖の屋敷 ページ10
紫side
橙「それで連れて来たん?!」
紫「しーっ！起きるから！」
だってぇ、、暑い森ん中でほっとくのは可哀想やん？
妖気に当てられて大分辛そうやしぃ、、
軽い身体を抱きかかえて家に運ぶと案の定驚かれて
仕方ないと布団と冷やした手ぬぐいを準備してもらったが
めちゃくちゃ溜息をつき、帰ってきた子供たちを含めて
四人でこの子を囲んで会議する
赤「あ、こいつ朝おった！中間の家やで」
橙「中間？あぁあの元気なばあちゃん！」
赤「中間のばあちゃん死んじゃって、今日はその葬式で、こいつは孫」
紫「そうか…亡くなってしもたか。墓参り行ったら会えたりすんのかな」
話がズレてしまったのを神ちゃんの咳払いで戻し
また目線をこの子に移す
緑「どうするん？このまま目覚めんかったらずっと
置いとくつもり？」
紫「流石にしません。でもはよ返さな」
緑「�陲舛磴鵑�、やで。」
紫「えっ！皆居てくれへんの？！」
橙「お前が拾って来たんやからお前が看病せぇ」
そそくさと奥の部屋に入っていき戸を閉められた
えぇ、冷た…
照史はまだしも二人は別に平気やん…
いや、しげはあかんな。要らんわ
赤「俺やってやりたないわ！」
げっ、聞こえてた。
にゃーお
紫「お、お前は居ってくれんのかぁ〜？」
さっきのを見て逃げてしまったかと思ったら、縁の下から
かけてきたチビ
そうだよと言う風に俺の手を舐めてくる
優しいなぁ。おっちゃん泣いてまう
黄「ん、、、んぅ……」
お、そろそろ目覚めそうやな
紫「兄ちゃん？おーい、兄ちゃーん」
俺の声にぱっちり目を開ける。
悪夢を見ていたかのように息を荒らげて、
俺と、周りを見渡してる
まぁ知らん人の布団に寝かされるのも怖いか
水を渡して起き上がらせて汗を拭う
綺麗な顔しとるし、遺品みたいなん持っとったし、
あいつらに取っての"美味そうな"匂いが濃かったんやろう
こりゃ相当災難な子やなぁ…
本人は何も悪くないのに、その運の悪さに苦笑してしまう
顔色も少し良くなってきたし早く返さな…
赤「…ｺｿｯ…なぁなぁ照史。あいつ、あんな透かした顔しとるけど
コケ方めっちゃダサいんやで」
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作者名：ニョロモ | 作成日時：2022年4月25日 23時
