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｢グルッぺンさんやトントンさんに言いたがらない理由はなんですか？彼等なら力になってくれるだろうに…｣
哀れみの目を向けながら聞いてくるので、パフェを食べ進めながらうーんと少し考える素振りをして。
『過保護だから、こそですよ。私が仮に頼ってしまったら相手方がどうなるのかなって』
｢…そのお人好しは身を滅ぼしますよ｣
『鬱くんにもよく言わます』
実際、まだ実害が無いため相手の心配をする余裕がある。
しかし常識を逸脱しかねる程溜まってきた白い封筒の山に動かねばと思ったのだ。それこそ、こんな事が起こっていると幼馴染に知られれば、四六時中家に居座ると言いそうなのでそちらを懸念している点が大きいが。
｢とにかく、何かあれば私でもいいので連絡してください。どっちにしろグルッぺンさんには早く報告することをオススメします｣
『善処しまぁす』
｢…本当に分かってますか？｣
どうやら私の扱いにもだいぶ慣れたようで、やれやれと呆れ顔を隠す様子もない。エーミールさんって思ったよりも感情が豊かなんだな、百面相してるし。けらけらと笑い、『これ以上酷くなったらグルッぺンに言います』と告げた。
｢約束ですからね｣
『はい。約束』
指切りしましょう、と小指をエーミールさんに差し出せば先程まで強めな口調で正論を叩き出していた人とは思えない程に顔を赤らめて、狼狽えて、それからおずおずと私の方に小指を差し出してきた。初心なその様子に笑う私に睨みながら｢…本当に本当に約束ですからね｣と怒られてしまった。
*
エーミールさんと別れて、トントンさんからの｢エミさんに何もされていないか？｣の連絡に適当に返事をしてポストを開ける。
『…あれ？』
今日も幾つかのチラシや封筒の中、見慣れた白は含まれていなかった。反応を返さない私に早くも飽きたのかな？と思い、エレベーターに乗り自室の扉を開けばそこで気づいたのだ。
扉の音とは別のカタン、と何かが揺れた音。
ここで揺れるものと言えば、玄関に設置されたポストしかない訳で。
『…………嘘でしょ』
そこに白い封筒が入っている事が何を表しているか分からない程に馬鹿ではなかった。
急激に底知れぬ恐怖に見舞われ一度入った家から飛び出てしまった。
エーミールさんとの約束が果たされるまでの時間が早すぎない？
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まる(プロフ) - 久々にこの手の類を見たくなって、極道に始まり、距離バグと脅威入手…団子侍様の独特で丁寧な小説を読んでしまうと、上質すぎて中々他のお話へ飛べませんw 楽しいお話をたっぷり読めて嬉しいです！今後も応援しております…！ (2023年4月10日 8時) (
レス) id: 33402943a7 (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - 冬野さん» 完結してから一番乗りの超絶早いコメントありがとうございます！冬野様には何度もコメントを頂いて本当に嬉しかったです！最後までお付き合いありがとうございました！ (2022年8月19日 1時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
冬野(プロフ) - わぁ〜！番外編までお疲れ様でした。すごく好きです。めちゃくちゃ好きです。ありがとうございました。大好きです。(語彙を失う) (2022年8月19日 1時) (レス) @page50 id: 017b983cf1 (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - みひろさん» コメント＆ここまで読んでくださって本当にありがとうございます！正しく全員分の心の内だったりを細かく書いて最後に終わりたいな〜と思っております！完結はしましたがどうぞ最後までお付き合い頂けると嬉しいです♪ (2022年8月15日 14時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
団子侍(プロフ) - 冬野さん» 冬野様 ご丁寧に、また思いの籠ったコメント頂き本当にありがとうございます。色んな方の反応やお声に支えられて無事完結できてホッとしております。今後とも何か作品をあげましたら是非宜しくお願いします！ (2022年8月15日 14時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：団子侍
| 作成日時：2022年1月30日 13時
