所属組織を潰したらマフィアに連行されました【織田作之助】【文スト】 (ページ46)

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無題。ページ46

「A、どうしたんだ？」

織田作の問いかけで、私は回想から覚めた。だって、ね？あんな頭のおかしい首領のことを考えてたらさ、いくら織田作と言えども声が聞こえないことぐらいあると思う。私は悪くない！

『あ、いや、なんでもない。大丈夫。』

「よし！じゃあAちゃんがこっちに戻ってきたところで、乾杯にしようか！」

こっちに戻ってきたところでってなんだよ太宰！って思ったけど、言うのはやめておいた。
理由なんてないけど。

「何に乾杯するんです？」

「幸い、今日はちょうど良い酒の肴があるじゃあないか！」

あー、そう言えば安吾に会ったの久し振りな気がする。いや、だからなんだって話だけどさ。

『私達の苦労を酒の肴にしないでくれるかな！？』

「まぁ、太宰に言ってもどうにもならないから諦めろ。」

『そうか、諦めが肝心ってよく言うもんね！』

会話と全然関係ないけど、やっぱりバーに来たからには酒飲みたいよね。なのに酒乱になるから強いのはやめろって全員に言われた(草)

あー、酒酒酒酒酒！ウオッカとかの強い酒ー！←

まぁ、そういうことで、私のグラスには、アルコールの少ないカクテルが入っている。

「任務終了おめでとう！二人とも！」

「お疲れ様です。」

カラン、とグラスの擦れあう心地の良い音が響く。こうして祝われるのは新鮮で、少し嬉しい。

『あはは、ありがとう』

「別にそんなことをいちいち祝ってくれなくても……」

織田作って凄く律儀だと思う。思うけど言わない。

暫くの間、四人が酒を口に流し込む音と、グラスが立てる硬質な音以外、聞こえなかった。
太宰が口を開いた。

「今回の任務は危険だったんだって？」

「どちらかと言うとな。」

『いや、危険と言うより、あれは面倒だった。』

でも一つ、今後も考えなければいけないことが見つかった。

「いいなぁー危険な任務。私もそういう任務で深手を負ったりできないかなー」

「それだと痛みが伴うから、貴方の信条に合わないのでは？」

『……どうした安吾、君は突っ込みじゃないのか！？』

この街の平和と、ついでに太宰についてだ。

「僕がいつ突っ込み専門になったんですか。」

「……徹夜明けか、安吾？」

「織田作さんまで……」

今回の任務で、探偵社と軍警を見た時に思ったことだ。
あれから、色々と考えた。