今月のおやつ代減らしときますね【d!】

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「Aさん！またシャオロン様とコネシマ様が内ゲバをして城壁が壊れました！」


「A先輩！ゾム様がひとらんらん様のウサギ小屋を壊してしまったようで、お怒りになったひとらんらん様が城壁を壊し地面がえぐれてるそうです！」


「総統様のおやつ代の数字が合いません！」





『はぁ〜〜〜〜〜〜………あのアホ共が、報告ありがとう、すぐ対応します。各自自分の仕事をしてください』



我々国財務課は毎日の様に頭を抱えていた

その理由の大半は幹部によるもので、財務省の胃は常に痛い


なんというブラックさ



ここが地獄か





だが皆幹部の方が好きで、総統様を崇拝し敬愛しているのだ


お膝元で働いて死ぬなら本望だ、とも言っていた人もいる




私は長生きして老後はお金もらってのんびり田舎で過ごしたい派である。戦争好きなこの国とは相性が悪いように思えるが、私も総統様を敬愛してしまった1人である


演説を聞き、戦争を体験し、勝った時の喜びを知ってしまったのだ


だから私は馬車馬のように働き、この思い出を胸に「大変だったけど楽しかったな」「お婆ちゃんは総統様の元働いていたのよ」なんて思いながら老後は過ごしたい。
と、思っているが過労死したらそんな小さな夢も叶えられない




そんな事を思いながら書類を作成し、総統様のサインをもらいに厳重なキレイな装飾が施された扉の前に立ち、ノックをしようと一歩踏み出した時だった



tn「〜〜〜グルさんがまた居なくなった！！ロボロ！」




財務課よりも胃に穴が空きすぎて胃が無くなるのではないか、と心配されている書記長トントン様が扉を勢いよく開け飛び出してきた




『わぎゃっ』



運動神経は並の私が避けられるはずもなく、正面衝突し無様にも鼻頭が熱くなるのを感じた



tn「……ん？


ああああああああ！！おい！大丈夫か！？すまんっ前を確認してなかった！！」



『だ、大丈夫です。それよりも、総統様を探しましょう』



よろよろとトントン様のお手をお借りして立ち上がり素早くティッシュを鼻に詰め「大丈夫だ」とでも言うように微笑んだ





その顔は引きつっており、総統への怒りマークが浮かんでいるのは、微笑まれたトントンにしかわからなかった

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