きゃ！どんどん強くなっちゃう！２ (ページ31)

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「そんな不機嫌にならないでよ」

仕方ないじゃないか。誰にだって優先順位はあるんだからさと言ったイルミをジトっと見た

『私の家はワーカーホリックばっかり！そーやって仕事と家庭を混同する人は嫌われるわよ！』

「もう嫌ってるじゃないか」

『そんなことないイルミのことは大好き』

「どっちなの」

顔はブスっとしてるがイルミとずっと手を繋いで離さない
イルミのことは好きだけど、そんな組織みたいに家族を使える使えないで考えちゃダメでしょ
たとえ暗殺一家だろうと、てゆうかだからこそ家族は大切にしないとどこにも居場所なくなっちゃうじゃないの

なんでわからないのかなイルミは

『感情は暗殺にとって1番余計なものなのは私だってお爺様たちから教え込まれてる。
家族間の殺しがご法度なのも、こんな生業なんだから、わかってる。
なんでひとつしか違わないのに、イルミと私はこんなに違うんだろうね。内面も全く似てないね』

「別に姉さんの意見が良くないとは思ってないけどね。ただ、俺はそれを考えることが無駄だと思うだけ、考えたって答えは出ないんだし」

与えられたことは完璧にこなしたいだけだよ
その中でたった少しの大切なものが幸せでいてくれればいいだけ

「これでも似てないと思う？」

イルミが私の顔を覗き込む
窺うような視線と優しさに首を横に振った

『よく似てた』

「でしょ。だから俺がアイツに対して小言言うくらい目を瞑ってよ」

『だからアルカだってば』

「姉さんをこんな危ない世界に1人にするなんて本当はしたくないんだからさ」

多分、世界にとっては私の方が危ないと思うな
イルミにはどんなフィルターがかかっているのやら

イルミも我慢してることはわかっていたからこれ以上この話はやめにした

本当に強制送還されそうだし。