月の子3-もうひとりのかぐや姫-【カカシ、オビト夢】

4「お団子屋」 ページ5

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マダラの食事風景を
はじめて見ると思うと
少しドキドキしてきた。


カカシ先生のマスクみたいに、
奇跡的に見えない
みたいな食べ方なんだろうか……。

あっ
面に手をかけた。

カパ。

面をずらし口元だけ露出させ
お団子を一個頬張る。
もぐもぐしてるだけで、
なんか……
ちゃんと食べるんだっていう謎の感動。

串を横にして二個目、三個目。
もう一本。
なんだ、結構食べるじゃん。



マダ「何見てる？食べないなら貰うぞ」

『え？ あっ…』



1人2本セットなんだけど、
1本おまけして貰った団子を取られる。


「こらこら〜仲良くわけんと」
後ろから店のおじさんが注意してくれた。
食べなくても生きられるマダラが
なんで食い意地張るのやら…



『あ、もしかしてマダラ、甘いの好き？』

マダ「もぐもぐ……ズズッ、こほっ」




お茶を飲んでちょっとむせる。
好きなんだ…。
うちはの家系ツンデレ多し



『好きならもう一個いいよ』

マダ「いや、Aは腹が空いてるんだろ」



口元に団子を差し出され、
口の中でじゅわぁ、と
出てきたよだれを飲み込む。

ここは素直にいただきますと
受け取って二個食べた。
それにしても三色団子、甘くて美味しいなあ。


お茶を飲んで一息。



『ねぇ、甘いの好きなら
たまにこうやって食べない？』

マダ「無駄な摂取になるだけだ、必要ない」

『美味しいあんみつ屋さん知ってるよ』

マダ「……あんみつか」



ちょっと食い付いた。いいぞ。

団子屋のおじさんが、
「お客さん、うちにもまた来てよ」
と言ってくる。
おじさん私たちの会話聞きすぎじゃない……？
また来ますね、
と言ってふたり歩き出す。




団子屋でのんびりしたら
夕暮れになっていた。
暁って意外とゆるいんだなあ…。
まあ、今は本格的に動く前の
準備段階みたいなものらしく、
忙しくなるのはこれからなんだとか


いろんな国の情勢や、尾獣
忍びたちの情報集めに場所を転々とする。
まるで旅をしてるみたい。

それらをこの目で見て
自分の過去と罪、今を
見つめ直すいい機会になっていた。



『今日は一緒の宿に泊まらない？』

マダ「……どうしたんだ、
今日はやけに絡むじゃないか」

『だっていつも1人でどっか行っちゃうでしょ？
気になるよ。どこで寝てるの？』

マダ「洞窟とか」



野生児かっ！



『今夜はちょっと話付き合ってほしいなー、
て思ったんだけど…』

マダ「……いいだろう」



彼は案外、面倒見がいい気がする

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