月の子-もうひとりのかぐや姫-【カカシ、オビト夢】 (ページ49)

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43「素直に言えないサスケ（ツンデレ回）」ページ49

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塔へ向かって出発した
集合時間と場所を決め
食料や飲み物を適宜確保しに
二手に分かれて行動する機会もあった。

わたしはサスケと水汲みに川へと向かう。
これはサスケの決めた組合せ。
ナルトにもサクラを預けるほど信頼を寄せ始めたのだろうか…？

サス「A…っ」
『？』

珍しく喉を詰まらせたような声。
呼んでおきながら目を合わせてくれない

サス「その、さっきは……った」

『え？なんて言ったの？』

サス「～っ！」

今度はそっぽ向いてしまった。
なんなの？自分で一緒のチームに選んでおいて、わたしのこと嫌いなの？

ガシッ

突然手を掴まれた。

サス「この手、悪かった」

フーッフーッと荒い息のサスケ。
こちらを睨み、頬がほんのり赤らんでいる。

わたしはまさに
鳩が豆鉄砲を食ったような顔をしているだろう。

サス「…っ、わかんないのかよ！なんとか言えよ」

『あっ！いや急に手掴むからびっくりして』

サス「はっ！」

パッと手を離す。
気づかずに勢いで掴んでしまったみたいだった。

わたしはというと
ようやくサスケの言わんとしてることに理解が追いつく。

『呪印、だっけ。あの時のことだよね？』

サス「ああ…」

そういえば呪印の暴走でわたしの手をクナイで刺したことを、初めて謝られた。
ナルトやサクラの前で謝れないなんて、サスケらしい。

『サスケはさ、この呪印の事どう思う？』

サス「どうって…」

少し考えたあと、答えを固く決めた表情で

サス「今までの俺にない力が湧いてくる。この力があればイタチに復讐できる」

やっぱりだ。あの力を得た時の笑った顔、普通ならあんな得体の知れない力に戸惑うはず。

ナル「おーい、Aー、サスケー！」

ナルトたちが帰ってきた。
まだ話がしたいけどまた今度かな。

『サスケ、これだけは言わせて』

サス「なんだ」

『呪印は力だけでなく、精神に凶暴性の影響を与えるかもしれない。まだ自分をコントロールできてないうちは、仲間の前で使わないこと』

復讐を目的にこの力を使う為なら、仲間を傷つけていいわけじゃない。

サス「…わかった」

仲間を傷つけた事実には反省しているようだった。
でも、今後また近いうちに力に頼るのはわかってる

ナルトの九尾だってそうだ、この二人の暴走性に何か対策をしなければ…。
この試験突破したら封印術を使える上忍に相談してみよう。