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34「第10問」 ページ39

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イビキ「最後の問題の時間だ。まず、このテストを受けるか受けないかをお前らに選ばせてやる」


どういうこと? ここまできてそんな選択があるなんて


イビキ「この問は間違えたらその者の持ち点は0点。当然仲間も失格だ。さらに…間違えた場合、今後中忍試験を受ける資格を失う」


キバ「んなバカなルールがあるか! 現にここには中忍試験を何度も受けてるやつがいるだろ!」


そうよ、キバの言う通り…そんなの脅しに決まってる


イビキ「お前らは運が悪いんだよ…今年はこの俺がルールだ! そのかわり、受けない道も用意してるだろう? 来年も再来年も受けたいやつは、辞退すればいい」


空気が一気にピリついた。
こんなに心理的に追い込むなんて、しかも一次試験で。


イビキ「では、この第10問目、受けない者は手を挙げろ」


ちらちらと手を挙げ、道連れ失格者と共に退場していく…。かなり人数が減っていく

わたしはもちろん受ける。ただナルト…火影を目指すあなたに、一生下忍なんてことはさせたくない……


『?!』


手を挙げようと動いたのはあの頭のいいサクラ。
まさか、ナルトの為を思って…

いや、

手を挙げたのはサクラよりもナルトが先だった。
震えた手でしっかりと伸ばしている。

まさか、ナルトらしくない。


ダンッ!!!

ナル「舐めんじゃねぇ! 俺は逃げねぇぞ!」

挙手かと思えば…ナルトらしい。その手で力強く机を叩く。

ナル「受けてやる…もし一生下忍でも、意地でも火影になるから別にいいってばよ!」


よく言ったね。ナルトの発言により、辞退するものはいなくなり、全体の士気が上がった。

イビキ「いいだろう、ここに残った全員に第1の試験、合格を言い渡す!」


サク「合格って…じぁ今までの9問は?!」


この試験は情報収集を目的としている。
下忍には解けない難解問題ばかりだ、この中に数名答えを知る試験官を忍び込ませていた。

下手なカンニングをする者だけを減点、失格にしたのは、実際の任務で敵に間違った情報を渡されると、里の壊滅をも招くためである。

そして第10問。
これは例えば、どんなに敵の情報も分からず、罠かもしれない任務があったとして…
忍が自分の命を心配して任務放棄をすることがあってはならない。その選択肢が問題だったのだ……とイビキは言う。

この試験、忍の覚悟を試されたのだ。

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作者名:赤成 | 作成日時:2019年2月25日 11時

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