26話 究極の二択 ページ28
伊黒「A。来るのが遅くなってすまない。よくがんばったな。」
鬼は両腕を切断されていた。
いつもの師範の優しい声が私を安堵させる。
私は堪えていた涙がボロボロと止めどなく出た。
伊黒「早々で悪いがここは危険だ。来る途中の鬼は全て切ってきた。樹海の外まで一人で出られるか?」
A「はい!でも、私のせいであっちに甘露寺さんが飛ばされて…」
師範は目を見開いた。
そして、鬼に対してさらに怒りの表情を見せる。
今の状況と鬼の特徴を簡単に伝えると、
私はもう一度呼吸を整え、全身に力を入れ体を起こした。
伊黒「それでこそ俺の継子だ。俺もすぐに行く。さぁ、行け!」
師範の声と同時に残りの力を絞り、私は駆け出した。
〜伊黒side〜
鬼1「師範様の登場ってわけか、あついね、あついね、俺も一層食うのが楽しみになった。」
ニヤリとそう語る鬼の両腕はすでに元通り。
回復スピードの速さからもこの鬼の強さが見て取れた。
伊黒「クソが」
鬼1「そう言えば、お前、究極の二択ってしたことがあるか?」
伊黒「何を言っている、早く消えろ」
そう答えた俺を尻目に鬼は気持ち悪いほど楽しそうに続ける。
鬼1「どちらか一人しか助けられない、そんな状況になったことがあるか?俺はそんな状況こそが真に人間の姿を映し出す。そして、片方を失い自分の無力さに打ちひしがれる姿こそ最高の芸術。そう思うのだ!!!」
ニヤッ
鬼1「お前はどちらを選ぶ?」
俺は嫌な予感がした。
俺の目の前にまず1体。そして、目を凝らして確認すると同じ姿の鬼が遠くで倒れている甘露寺の方に1体。そして…
A「きゃあああ」
どれだけか遠くを走っているAを押し倒すように1体。
クソっ。こいつ三体にも分身できるのか…
しかも、甘露寺は意識を失っている様子…
やばい。
どちらかを失う…
Aの顔、甘露寺の顔二人の顔が脳裏によぎった。
どうする、
どちらかを選ばなければならない…
でも、不思議だった。
その時の俺は頭が考える間もなく、体が勝手に動いたのだ。
ザシュッ
一体目。まず、俺の目の前にいた鬼。
伊黒「間に合え、」
俺は力いっぱい地面を蹴り、
ザシュッ
二体目の鬼を斬った…。
そう。
俺が選んだのは…
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みぃたん(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます!続編はもっともっと楽しんでいただけように、がんばって書きます♪ぜひぜひ覗いてみてくださいね! (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - ドラゴンちゃんさん» 応援ありがとうございます!続編も少しずつではありますが更新していきますのでそちらも読んでいただけると嬉しいです♪ (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 続編も伊黒さんの魅力たっぷりに書けるようにがんばりますね♪いつもありがとうございます! (2020年2月4日 0時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - カンナさん» ありがとうございます!伊黒さん素敵ですよね!またよろしければ続編も見てくださると嬉しいです♪ (2020年2月3日 23時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - うわあああ(嬉しさの叫び) 楽しかったです!推しは伊黒さんです!楽しかったです!(大切なことなので二回言いました) (2020年2月1日 22時) (レス) id: 618a98841b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みぃたん | 作成日時:2020年1月13日 11時