【鬼滅の刃】蛇の師範と恋のお話

24話　致命傷 ページ26

鬼「待て待て可愛いお嬢さん。これじゃまるで鬼ごっこではないか、ハッハッハ」

鬼は私をすぐ殺すのではなく、
いたぶるように楽しんでいた。

最初の一撃は当たった位置も悪く、致命的だった。

すでに私は最初に受けた右腕の骨折だけでなく、
かなりの数の打撲、切り傷、

肋骨も何本か折れた。




そして、

A「ぎゃあああ」


左脚に鬼の攻撃が当たる。
もう感覚はない。きっとかなり出血しているのだろう。



それでも、
私は、この鬼を殺らなければならない。



私はまだ使える左手で必死に刀を握り、呼吸を整え、そして、決死の思いで斬りかかろうとする


が、しかし……





鬼2「楽しそうだ、俺も混ぜろ」


違う鬼が現れた。


違う鬼？いや、違う。
一体目の鬼と瓜二つだ。まるで分身のように。



これがこの鬼の血鬼術？




私は絶望した。





やばい

やばいやばいやばい…




どうしよう、






折れた利き腕、感覚のなくなった脚。
おまけに下弦が二体。


助けを、


助けを呼ばなくちゃ…



私は、自分の体に鞭を打って、来た道を戻る。







はぁ





はぁ






甘露寺「Aちゃん！！？」

A「か、甘露寺さん…」


甘露寺さんは、変わり果てた私の姿を見て血相を変えて駆け寄ってきたくれた。そして、かなりの出血でバランスを失った私を受け止めた。

甘露寺「Aちゃん！な、何があったの！？」


そう聞く甘露寺さんは尋常じゃないくらい、焦っているようだった。

そりゃそうか、
ぐにゃりと曲がった私の右腕。
地面に赤い水たまりを作るほどの左脚の出血。


全身にはたくさんの打撲と切り傷。


私は今にも途切れそうな意識を必死に保ちながら
今あったことを説明しようとしたが、



鬼1「おっ、可愛いお嬢さんが二人に増えてやがる。これはついてるなあ。今日は最高の一日だ。」

甘露寺「あなたがAちゃんをこんな風にしたの…」

鬼1「あぁ、存分に可愛がってやってるのさ」

悪びれる様子もなく鬼は答える。

甘露寺「許さない！この恋柱 甘露寺蜜璃があなたを成敗するわ！！」




ダンッ




甘露寺さんの地面を蹴った音がしてからは、
甘露寺さんと鬼がやり合う鈍い音だけが響き渡っていた。


私も助太刀しないと…


必死に体を動かそうとするが、
力が入らない…


出血が多すぎた…


すると、
甘露寺さんが日輪刀で鬼の首に斬りかかっていたが、

硬くてなかなか斬り進めないようだ…




ニヤッ



鬼は怪しく笑う

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