熱�� ＊風邪リクエスト＊ ページ13
今日は小芭内さんとの合同任務だった。
その帰路の途中、
伊黒「A、寒くないか？これを着るといい。」
そう言うと彼は自分の羽織を脱ぎ、私に差し出す。
今日はいつになく気温が低かった。
それに加え、夜で底冷えしていたし風が強かった。
何より一番問題なのが
さっき斬った鬼の血鬼術だ。
水を操る術で、私はまんまと攻撃を受けてしまったのだ。
いや、厳密に言えば攻撃を受けそうになった。あと少しの所で小芭内さんが庇ってくれたのだ。でもそのせいで2人揃って全身ずぶ濡れ。
この気温と風が相まって
今にも凍ってしまいそうなほど寒かった。
A「でも、それじゃ小芭内さんが風邪をひいちゃいます…元々は私のせいで小芭内さんまで…」
そう言って断ろうとしたが
伊黒「俺は風邪をひこうと構わない、Aの体の方が心配だ。俺のことを思うなら、何も言わずに着てくれ。」
彼が自分の羽織を絞ると、
ボタボタと大きな滴が滴り落ちる。
彼の黒く綺麗な髪からも同様に滴が垂れていた。その姿が言葉で上手に表情はできないが、なんとも色っぽくて思わず息をのんでしまった。
伊黒「シワだらけで悪いが、これで勘弁してくれ。水分はもうほとんどないはずだ。」
彼の言葉にハッとする。
A「ありがとうございます」
私は、珍しく少し強引な彼に押し切られ
縦縞の羽織に袖を通した。
伊黒「お前は、男は好いている女のためになら何だってしたいものだということを早く覚えろ。」
そんな風に執拗に言ってくる小芭内さんだったけど、言葉とは裏腹にひどく優しい表情をしている。
なんだか、少し不器用な彼に愛しい気持ちがまた溢れそうになった。
彼が貸してくれた羽織は私には少し大きくて、小柄といわれる小芭内さんでもやっぱり男性なんだと感じさせる。
ふわりと香る彼の匂いに思わずドキリとしたことが恥ずかしくなって両手で顔を覆った。
伊黒「どうかしたか？」
心配そうに聞く彼に
A「小芭内さんのいい匂いがするから、なんだか抱き締められてるみたいだなって思って…」
寒さのせいか、恥ずかしさのせいか赤くなった顔を隠しながら答える。
伊黒「ったく、お前は」
指の間から覗くため息まじに答えた彼は、嬉しそうな表情なのになぜか頭を抱えていた。
伊黒「これ以上愛らしい姿を見せないでくれ。抑えられなくなる。」
眉を下げて少し困った顔をすると、
行くぞ
ぽんっと私の頭を撫で、足早に歩き始めた。
続く
熱�◆�風邪リクエスト＊→←わかってる�◆�バレンタインリク＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 332人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みぃたん(プロフ) - りゅうさん» リクエストありがとうございます！ただ、私があまりキメツ学園を知らなくて良ければ違うご希望があればそちらで書かせて頂けたらと思います。申し訳ありません…。 (2020年2月29日 10時) (
レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
りゅう - リクエストで、キメツ学園風にしてください！ (2020年2月25日 23時) (レス) id: c617ab8f6d (このIDを非表示/違反報告)
みぃたん(プロフ) - ゆるりさん» 応援&リクエストありがとうございます！風邪も仲直りもいいですね！！ぜひ書かせてください！これからも応援よろしくお願いします♪またリクエスト頂けたら嬉しいです！ (2020年2月11日 16時) (レス) id: 0d90eb6cba (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり - 再度申し訳ございません。 ゆるりです。 リクエストもう一つ 思い付いたので書かせていただきます 『伊黒さんが風邪をひく』というのは どうでしょう？ストーリーはおまかせします。長文失礼しました。 なんなら切腹致します！これからも 頑張ってください！ (2020年2月8日 23時) (レス) id: f0f1fd8f38 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるり - いつも頑張ってますね！応援してます！そんなところで、リクエストです。 ちょっとしたことで『喧嘩』から『仲直り』的な事かけませんかね…? 採用お願いします！そして無理だけはしないでください！ (2020年2月8日 23時) (レス) id: f0f1fd8f38 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みぃたん | 作成日時：2020年2月2日 23時
