【第二十二話】 ページ26
夜も更けた江戸
このかぶき町だけが明るさを失わず、
カラフルなネオンが爛々と辺りを照らしている。
「帰るか。」
「私もう一軒寄って帰ります。」
店を出て初めての会話。
外出許可、降りてるんですよね、と並んで歩く土方を見上げる。
普段なら許さないところだがこんな時くらいはと腕を組み直す。
「明日寝坊すんじゃねぇぞ。」
「明日は非番なんで、遊んで帰ろうと思います。」
かぶき町の入り口まで戻ったところで2人は分かれた。
土方が見えなくなるところまで見送り、踵を返す。
Aの行く先は既に決まっていた。
歩き出すと雨が降り出し、駆け足でコンビニに立ち寄る。
傘と手土産を探しつつ、大して飲んだこともないアルコール飲料を眺めた。
【お酒•煙草は二十歳から】
ご丁寧に店内のいたる所に貼り紙がされたこの店の入り口には、
どう見ても未成年の子供達が火照った頬で口から煙を吐き出している。
他にもいくつかの缶や瓶をカゴの中に入れてレジに向かう。
「あらAちゃん。
こんな時間に珍しいじゃない、お仕事?」
「いえ、明日は非番なので。
あと、78番ひとつ。」
Aちゃんもそんな歳になったのねぇなんて言いながら指定された煙草を取り出す。
少しの罪悪感が胸の辺りを刺激した。
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やま - 次の話が気になります!!更新頑張って下さいね (2022年10月13日 17時) (レス) @page40 id: 0e3bc286c0 (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - ☆さん» ありがとうございます!嬉しくて何度も読み返してしまいました笑ゆっくり更新していくので気分転換がてら読んでもらえたら嬉しいです☺︎ぜひまたコメントお願いします♡ (2022年9月4日 10時) (レス) id: 496eb1da56 (このIDを非表示/違反報告)
☆(プロフ) - とっても好きです。21話の夢主ちゃんの言葉が、単純で、重くて、強くて、読んでいて圧倒されました。更新の度にわくわくしながら読ませてもらってます🙇♀️無理はなさらず、頑張ってください💖 (2022年9月1日 20時) (レス) @page25 id: f76d03d4ec (このIDを非表示/違反報告)
いと(プロフ) - まつたけさん» ありがとうございます!最近一段と亀更新ですが楽しんで貰えると嬉しいです!またぜひコメントお待ちしてます☺︎ (2022年8月31日 13時) (レス) @page24 id: 496eb1da56 (このIDを非表示/違反報告)
まつたけ - この小説すごく好きです。 (2022年8月15日 19時) (レス) @page22 id: 796715c198 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:威杜 | 作成日時:2022年6月18日 2時