.熱の時間 ページ7
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『 ごめ、なさい 』
冨岡「 ⋯熱があるのに何故言わなかった 」
『 心配、かけたくなくて⋯っ 』
「 はぁ⋯すまない、冨岡。車を出してくれ 」
冨岡「 あぁ 」
師範は一緒にいた赤髪の男とわかれるや否や、
地面にそのまま崩れ落ちそうになった。
咄嗟に俺が抱えたはいいものの、ひどい高熱だ。
逆に何故この状態で
山登りと山下りをできたのかが不思議なほどに。
「 ⋯胡蝶めの話では怪我の反動らしい。
寝かせておいたら治るだろう 」
冨岡「 そうか 」
『 明日には⋯治ります、か? 』
「 師範がじっとしていたら治る。分かったなら寝ろ 」
『 はい⋯ 』
その後、すぐに熟睡した師範は
俺たちの住む屋敷に運び込んだ。
冨岡は夜の任務に備えて帰っていった。
「 ⋯嫌な予感がする 」
それは数分後に見事当たり、
屋敷には師範の部下である竈門たちが来た。
正直騒がしい上に、
師範との2人の空間を邪魔されているようで
どうも気に食わない。
ムスッとしながら夕餉を作っていると、
師範が起きてきたようだった。
「 大丈夫か? 」
善逸「 ギャアァァァァ!!! 熱あるよ!?!?
早く!!! 寝てて!!!! 」
炭治郎「 やめるんだ、善逸!
Aの頭に響くだろう? 」
伊之助「 ピカピカのドングリやるぞ 」
珍しく猪頭の奴が大人しい。
我妻は竈門の頭突きで脳震盪を起こし、
そのままぐっすり()
「 少し早いが、夕餉を作ったから食え。
言っておくが、俺の意志ではないぞ。
師範に“客人はもてなせ”と言われているからな。
仕方なくだ。分かったら、さっさと食え 」
炭治郎「 はい! ありがとうございます! 」
2人が飯を食べ始めたのを確認し、
俺は茶碗片手に師範の部屋へ向かった。
そこには年相応の弱々しい姿をした師範が
布団に潜っていて、心做しか迎えに行った時より
頬が赤くなっている。
「 師範。食べれるか? 」
師範はゆるゆると頭を横に振った。
俺は布団から少し離れた位置におかゆとさじを置き、
そのまま師範の部屋を出た。
善逸「 あれっ、Aは⋯? 」
「 しんどそうにしていたからそのまま出てきた。
お前らはもう帰るんだ。わかったな? 」
いつの間にか起きていた我妻も含め、
全員が夕餉を食べ終えていた。
しっしと3人を追い払い、
俺は冷えピタという物の入った箱を持って
師範の部屋に入る。
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レイン様(プロフ) - おばみつじゃない新しい設定ですねぇ (2020年8月19日 11時) (レス) id: 6e6e0a8455 (このIDを非表示/違反報告)
nogue - カブトムシおはぎ柱wwwこれからも頑張ってください。 (2020年3月31日 17時) (レス) id: a847137800 (このIDを非表示/違反報告)
澄葉流(プロフ) - ちょー面白いです!!!これからも更新頑張ってください!!! (2020年2月27日 22時) (レス) id: 73c9d55ae5 (このIDを非表示/違反報告)
なー - えっ…面白すぎない?続き、楽しみに待っております (2020年2月20日 21時) (レス) id: 0ed445bc17 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - めっちゃ好みです!これからも頑張ってください!応援してます。 (2020年2月19日 21時) (レス) id: f4a774456e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タピ岡義勇 | 作成日時:2020年2月17日 16時