七十七話 不穏な空気 ページ32
「おら、腰落とせ。そんなんじゃあ力の強い攻撃に耐えれねぇぞ」
「…っ！はい」
素振りをする無一郎の腰を竹刀で叩く。
あれから数日で無一郎は既に呼吸を習得した。
いくら可愛いとはいえ稽古中まで甘やかすほど俺も頭は能天気ではない。
ちなみに宇髄達は邪魔なので結界はって入れないようにした。だってうるさいもん
「………悪いな。今から任務行ってくる。」
「はい。」
「明日の朝には帰ってくるから。晩御飯作ってるから風呂入ってとっとと寝ろよ？」
「………お気をつけて」
少し寂しそうな無一郎の頭を撫でて玄関へと向かう。
大した鬼ではないしすぐに終わるだろうが何やら胸騒ぎがした。
「めんどくせぇな……」
重い腰を上げて乗り気になれないまま任務地へと向かった。
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「結構遅くなったな……」
刀を振るって血を落として鞘に仕舞う。
思ったより鬼が多く時間がかかり日が昇るまであと数刻という所だろう。
「無一郎の朝練までに帰らねぇとな。」
そう呟いて森を出て近くの村の方を突っ切って行くことにする。それが1番近道である。
「静かだな……」
しかし村の奥の方から嫌な邪気を感じた。
どす黒くて臭い匂い。腐敗臭は悪霊のいる証拠だ。
嫌な予感がして走って向かえば嗅ぎなれた鉄臭い血の匂いが漂っていた。
どうやら己の勘は当たってしまったようだ。
「………おいおい。そんなに食い散らかしてどんだけ好き嫌いが多いんだ。食わねぇなら殺すんじゃねぇよ。」
足元に転がっていたのは男の死体。
しかしそれを殺った犯人の足元には女性の死体。
男は食う気がないのだろう。
「そんなんじゃあないよ。愚かで気の毒な人間を救って幸せにしてあげただけだよ。」
そう言って口元を赤黒い血で濡らした男の鬼は虹色の瞳を細めて粘着的な笑を零した。
「俺は童磨。そろそろ帰ろうと思ってたんだが君は柱だろ？逃がしてくれないよね…」
片手に持っていた女の生首を無造作に地面に捨て口元をわざとらしく扇で隠す童磨。
刀を握る己の手が強ばるのが分かった。
「あぁ、俺はたとえお前がどれだけ強くても立ち向かわなくちゃならねぇ。
そう告げれば上弦の二の鬼、童磨は愉快そうにいやらしく笑った。
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まよー - もう神作品です、夜中に笑い転げました (7月13日 1時) (
レス) @page22 id: 4ebe815f43 (このIDを非表示/違反報告)
白猫さん(プロフ) - 夢主のツッコミで笑いすぎて死にそうwww (2021年10月16日 0時) (レス) @page14 id: d1d66ac9b7 (このIDを非表示/違反報告)
12777ef7a7fv5w2(プロフ) - 呼吸の名前を出してください。お願いします。 (2021年2月26日 21時) (レス) id: f5ad5d7db2 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 面白すぎる、、ツッコミのキレが半端なさすぎです。 (2020年12月6日 22時) (レス) id: 739f2b6295 (このIDを非表示/違反報告)
朧 - やばいてw 伊黒の恋愛感情=鬼舞辻無惨が藤の花の傍でタップダンスw (2020年11月29日 20時) (レス) id: 30e17e49e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AOI 3
| 作成日時：2020年3月25日 21時
