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「あなた最近随分とご機嫌ね」
数学の前の休み時間、暇つぶしに話しかけてくる深澤も、最近はあまりうざくない。
「機嫌が分かるほど見てんじゃないよ」
なんて言いながらも口元はだらしないままなのだろうから、しょうがないけど。
「それにほら、なんか。やたら女っぽいし」
「いつも女ですけど」
「前髪切った？巻いてる？雰囲気違う」
前髪巻いて、まつ毛あげたりなんかしちゃって。
確かに最近、外見を気にするようにはなったけど。
そんな些細な変化、まさか深澤が気付くだなんて思わなかったから。
立て続けに「かわいーじゃん」なんて、あまりにサラッと言うもんだから。
ビックリして固まったまま、空いた口が塞がらない。
「なにその顔」
「……いや、…深澤、って、ほんとにチャラいんだね、」
深澤の顔がムッてなったってそんな事より、ついに私にまでそんな言葉をかけるようになるなんて、本気だなんて1mmも思ってないけど驚くものは驚く。
「お前俺の事なんだと思ってんの」
「せっかく褒めてやったのにー」と不服そうな顔をしながら後ろの席に着く深澤に構ってられなくなったのは、宮舘君が来たからだけど。
今回ばかりは対応の仕方が分からなくて、彼の登場のタイミングはいつも以上にありがたかった。
「宮舘君！先週配られた課題、出来た？」
「うん。俺は阿部に教えてもらったから、なんとか。あれ難しかったよね」
「いいなぁ…私、全然分かんなかった」
「教えてあげよっか？って言っても、阿部の受け売りだけど」
へへ、と笑いながら課題を見せてくれる宮舘君にキュンとして、そうだ、胸きゅんとはこういう事だと、何故か安心する。
ドキッとしたのは、驚いただけであって。
深澤にトキメクなんてそんな事あるはずがない。
「え、俺も教えて」
斜め後ろの渡辺君も課題を覗き込むように割って入ってきて、二人きりの会話ではなくなってしまったけど。
未だにムスッとしている深澤はほっといて、三人で課題を進めた。
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バンビ(プロフ) - 葉月さん» 葉月様、コメントありがとうございます。これからも楽しんで頂けるように頑張ります。これからもよろしくお願いします。 (2022年4月22日 16時) (
レス) id: 0059ecb2b1 (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 本当に話一つ一つ大好きです。これからも応援しています！無理になさらないように自分のペースで頑張ってください♡ (2022年4月22日 15時) (レス) @page49 id: e15b346611 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バンビ
| 作成日時：2021年12月4日 22時
